享年74、ハリウッドの反逆児デニス・ホッパー逝く
昨年10月に前立腺がんであることを公表し、闘病中だったデニス・ホッパーが5月29日午前8時15分、前立腺がんの合併症のため、ロサンゼルスの自宅で死去した。74歳だった。友人がメディアに語った話によれば、ホッパーは長年暮らしたベニス・ビーチの自宅で、家族や親しい友人たちに見守られながら息を引き取ったという。
1955年に俳優デビューし、『理由なき反抗』『ジャイアンツ』でジェームズ・ディーンと共演、69年にはピーター・フォンダと共に主演した『イージー・ライダー』で監督・脚本を兼ね、アカデミー賞の脚本賞候補となった。70年代はアルコールとドラッグ依存に苦しみ、キャリアは低迷したが、克服後の1986年の『勝利への旅立ち』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。同作で共演したジーン・ハックマンは「デニスはアーティストだった。彼と共演した思い出を宝に、ずっと忘れない」と語り、『イージー・ライダー』に主演したピーター・フォンダは「私たちはアメリカのハイウェイをバイクで乗り回し、ハリウッドで作られる映画の在り方を変えた」と追悼コメントを発表している。
私生活では5度の結婚で4人の子どもをもうけたが、今年1月には病をおして、現夫人のヴィクトリアさんとの離婚を申請、4月にはヴィクトリアさんにホッパーへの接近禁止命令が出るなど、泥沼化が進んでいた。
今年3月にハリウッドのウォーク・オブ・フェイムに名前を刻んだデニス。家族や友人に囲まれてセレモニーに出席したこの日が、公に姿を見せた最後となった。
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