第15回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した前川裕の同名小説を黒沢清監督が映画化した『クリーピー 偽りの隣人』。この作品の初日舞台挨拶が6月18日に丸の内ピカデリーで行われ、主演の西島秀俊をはじめ、竹内結子、東出昌大、香川照之、川口春奈、東出昌大、藤野涼子、戸田昌宏、馬場徹、黒沢監督が登壇した。
本作は、6年前に起こった一家失踪事件の真相を探る犯罪心理学者の高倉(西島秀俊)とその妻(竹内結子)が、引っ越した先の奇妙な隣人・西野(香川照之)への疑惑と不安から深い闇へと引きずり込まれていくストーリー。世界各国からオファーを受け、フランス、イギリス、アイルランド、韓国、香港、台湾、中国、トルコ、ブラジルの9ヵ国での上映も決定している。
この日は“隣人になりすます”という内容にちなみ、登壇者全員に「誰になり代わりたいか?」という質問が。西島の答えは藤野。「今16歳でしょ? みんなをフラットに見ている感じがあるので、ぜひなり代わって藤野さんを通して世界を見てみたい」と若さに興味津々の様子。
「東出くん」と答えた竹内は「スラッとしたビジュアルからは想像できないことをする。さっきも紙を折っていたので、可愛らしい性格なのかなと思った」と東出の意外な一面を暴露。当の東出は「打ち合わせ用の紙をちぎって鶴を折ろうとしたんです。すみません」と紙をちぎっていた理由を説明した。
その東出がなり代わりたいのは、本作で怪優ぶりを発揮した香川。「どういう風にお芝居を見ているのか」と俳優としての思考回路を知りたいと話すも、当の香川は「変なおじさんですよ、何も考えていない」とニヤリ。
一方、香川は「僕は東出さんになりたい。背が高いので高いところに目線がある。そこからどんな世界が見えるんでしょうか? 手を伸ばせば太陽も平気で手が届くでしょ? 夜は月に手が届く?」とイジリ、東出が「夜なんかは特に掴めますね」とボケると、香川は東出が双子の父親になったことに触れ、「お子さんを抱っこした段階で(子どもは)俺超え。何ならお子さんと俺を三つ子として抱っこしてくれよ」と今度は新米パパイジリで、東出をタジタジにさせた。
また、川口は香川を、藤野は東出を「なり代わりたい人」に選択。「香川さんになって色々なものを色々な角度から見て、サイコパス演技をやってみたい」(川口)、「身長が高くなりたくて」(藤野)とそれぞれ理由を口にしていた。
さらにこの日は、翌6月19日が父の日ということもあり、司会から「西島さんと東出さんは先日お父さんになられて。本当におめでとうございます」との祝福が。客席からは拍手が沸き起こり、西島と東出は「ありがとうございます」と照れ笑いを浮かべながら頭を下げていた。
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