映画『真実』のジャパンプレミアが10月3日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、プロモーションのために来日したキャストのカトリーヌ・ドヌーヴとジュリエット・ビノシュをはじめ、是枝裕和監督、日本語吹替版で声優をつとめた宮本信子、宮崎あおい、佐々木みゆが登壇。宮崎はビノシュと同じ舞台に立っていることに感無量の表情を浮かべた。
本作は、第76回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門のオープニング作品。国民的大女優ファビエンヌ(ドヌーヴ)が公表した自伝本「真実」をめぐって、ファビエンヌとその娘リュミール(ビノシュ)らの間で巻き起こる人間ドラマが描かれていく。
ドヌーヴは、オファーを受ける前に是枝監督とパリ、カンヌ、東京で面会。「『一緒に映画にやりたい』という気持ちをわかってくださり、この役をいただきました」と話した。だが、いざ撮影が始まると色々もどかしいこともあったそうで、「監督はフランス語を喋れず、私は日本語を喋れないので」と苦労を明かしつつも、「視線や表情を介して『監督はこう感じているんだろうな』と理解できるようになりました」と続けた。
そんなドヌーヴは、本イベントで佐々木が横に来ると、佐々木の髪の毛を終始いじり、フォトセッションでは自身のそばに抱き寄せる場面も。
一方、「是枝監督との撮影が夢だった」というビノシュは「『誰も知らない』(04年)を通じて是枝監督と初めて出会った。子役たちが無邪気に描写され、人生のディティールが細かく描かれていることに感動しました。監督にお会いして、沈黙の中に、友だちになれる友情や優しさ、鋭い観察眼を感じました。監督は耳と目の感受性が必要だと思う。監督はそうした資質の真髄を備えていると思う」と称賛した。
今回、初めて国際共同製作を行った是枝監督は「撮り始めてからも、現実感のない夢のようなことばかりだった。こうやって完成して、3人で壇上に並んでいるのが信じられない」と心境を吐露。「パリで本当に楽しい時間を過ごすことができた。それが映画に映っていると思います」と話した。
宮崎は、自身が声を演じたビノシュにバラの花束を手渡すと「この場に一緒に立たせて頂けているのが恐縮。今日は幸せな1日です」と挨拶。「このお話を頂いてからは、時間の許すかぎりDVDを見ていました。ビノシュさんの顔をず〜っと見ていて、昨日、初めてお会いしたときには涙が出てきそうになって、棒のように固まってしまい、監督にはちょっと笑われました。声をあてている間は、ビノシュさんの気持ちを共有できた感覚があって、スゴく幸せなお仕事でした」と感無量の表情を浮かべた。
これを受け、是枝監督は「みゆちゃんは、声のお仕事をやりたかったんだよね。僕からオファーが来たときに『よし』と思ったんだよね」と優しく話しかけ、宮崎については「年齢的には若いけれども、少年からおばあちゃんまで演じ分けられる女優。迷わずオファーしました」と話していた。
『真実』は10月11日より全国公開となる。
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