『呪怨』シリーズの清水崇監督がメガホンを取り、満島ひかりがホラー映画に初挑戦したことも話題の『ラビット・ホラー3D』。この映画の完成披露試写会が7月20日にシネマート新宿で行われ、満島と、彼女の弟役を演じた澁谷武尊(しぶや・たける)、清水監督が登壇した。
・『ラビット・ホラー3D』完成披露舞台挨拶、その他の写真
・[動画]『ラビット・ホラー3D』完成披露舞台挨拶
同作は、心優しかった弟(澁谷)がウサギを叩き殺して消えてしまい、姉のキリコ(満島)がたった1人でその謎に立ち向かい恐怖の国へ迷い込むというストーリー。司会から、ウサギが出てきて別の世界に行くというのは「不思議の国のアリス」っぽいところがあるのではと聞かれた満島は「『恐怖の国のアリス』と銘打っていて、子どもの頃に見た怖い夢とか、奇妙な絵本を読んだときの感覚に似た作品。ワーッ、幽霊!って感じよりも、どちらかというとポーとした状態で夢を見ているような心地で見られる作品」と解説。
ホラー映画が苦手だという満島だが、本作については「台本を読んで、すぐにこの作品はやろうと思った」とコメント。そんな満島について清水監督は、ことあるごとに「『呪怨』とか信じられない。どうしてあんなの見るわけ!」と言われたと苦笑い。「どういうつもりで俺にその話を振ってくるんだ。まぁ、いいけどと思いながらも、ケンカ腰のときはケンカ腰で来るようなハッキリしたところがたいしたものだと思っていた。彼女くらいの年の女優さんで、そういう人はほとんど見かけない。そこが面白いところ」と、満島のキャラクターを絶賛していた。
本作は、ウォン・カーウァイ監督作の撮影でも有名なクリストファー・ドイルが撮影監督をつとめている。そのドイルとの仕事について清水監督は「画はもちろん、彼にしか撮れない感性のものを撮ってくれるが、人間的にはすっごい面倒くさかった。正直、天敵って言えるくらい。(ドイルとの)セッションに時間を取られ、演出がおろそかになりかけるくらい大変だった」と現場での苦労を振り返った。
一方、満島は、弟役を演じた澁谷が質問の回答に困っていると助け船を出すなど、舞台挨拶中も終始、澁谷と仲むつまじい様子。舞台挨拶前に行われた囲みでも、仲の良さを披露していた満島は、報道陣からの「ご自身に弟がいることが演技に生かされたか?」との質問に「あると思います。下に3人いるんですけど、1番下(の弟)を溺愛していたので、その溺愛感が出ているのでは」と回答。さらに「大人とお芝居するより子どもとお芝居する方が楽しかった(笑)。芝居しているというより2人で同じ空間を楽しむということを教えてもらったので、迷うことがあっても武尊君の目をじっと見てやっていました」と話していた。
『ラビット・ホラー3D』は9月17日より全国公開となる。
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