夫よりも格好いい!? 宮崎あおいが共演者のイグにウットリ／『ツレうつ』舞台挨拶

2011.10.09

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うつ病と向き合う夫婦の実話から誕生した人気コミックエッセイを映画化した『ツレがうつになりまして。』。その初日舞台挨拶が10月8日に丸の内TOEIで行われ、上映後の壇上に、主演の宮崎あおいと堺雅人、佐々部清監督が登場した。

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宮崎は「この作品に関わることができたこと、今この場に立てていることがとても嬉しいです」と満員の観客に挨拶。舞台上には、宮崎と堺が演じる夫婦が飼っているイグアナの「イグ」も登壇したが、「格好いいですよね。やっぱり癒されます。今日はケガをしているらしいですが、頑張って来てくれました」と、イグをなでながら久々の再会を喜んでいた。

宮崎と堺が夫婦役を演じるのは、NHK大河ドラマ『篤姫』に続いて2度目。「ここまできたら、ずっと夫婦を、手を変え品を変えて（笑）」と堺が言えば、宮崎も「やりたいな、って思います」とにっこり。相性の良さがうかがえたが、撮影現場も和やかで、居心地がよかったようだ。

改めて互いの印象を聞かれると、宮崎は「とにかく真面目な方です。すごく頭を使っている印象がありますが、本番に入ると感情も大切にされている。尊敬しています」と答え、堺は「今回は病気の役なので、あおいちゃんと演じる前は、日常から逸脱するというか、こうしたらもっと病気っぽく見えるんじゃないかということばかり考えていたんですが、2人で会話をしていると日常に戻っていくというか、（宮崎には）揺らぎのない豊かな存在感があって、俳優として100％信頼できる人です」と語り、互いに褒め合っていた。

そんな2人を見ながら佐々部監督は、「2人の居住まいがいいんですね。2人が台本を持ってセットに入ってきたのを見たことがなくて、僕がセットに入ると2人がちょこんと座って、本棚から文庫本を出して読んだり、あおいちゃんは編み物をしていたり。うちのおじいちゃんとおばあちゃんを見ているみたいでした（笑）。小津安二郎の映画に出てくる老夫婦のよう」と、2人が醸し出す穏やかな雰囲気を撮影で生かすように心がけたと語った。

途中からは、原作者の細川貂々さんと望月昭さん夫妻もゲストで登壇。細川さんは「とても温かい空気の映画になったと思います」と喜び、望月さんも「こんな素敵な2人に演じていただけて夢のようです」と顔をほころばせた。

佐々部監督は「この映画化は完成までに4年かかりました。1年目に脚本ができて、お2人（原作者夫妻）が確認してくださったのですが、『この脚本で監督のチームに作ってほしい』と逆にエールを送っていただいた。本来なら1年で返さないといけない原作をずっと預けてくださったことに感謝の気持ちでいっぱいです。恩返しのためにも、1人でも多くの方にこの映画をスクリーンで見ていただきたい」と映画をPR。

その後、“ツレうつ”マスクを着用した観客をバックに写真撮影を行ったが、宮崎と堺は終始笑顔を絶やさず、その様子からもこの作品を誇りに感じていることがうかがえた。