福山雅治が初めて父親役に挑んだ『そして父になる』が現在開催中の第66回カンヌ国際映画祭で上映され、福山をはじめ是枝裕和監督、尾野真千子、真木よう子、リリー・フランキー、子役の二宮慶多と黄升炫が現地入り。レッドカーペットセレモニーや公式上映に出席した。
上映後には10分にも渡るスタンディングオベーションとなり、是枝監督や福山らが涙を浮かべる場面も。その後の囲み取材で福山は「大画面で見た作品そのものに対しての感動に加え、スタンディングオベーションがすごくて。『是枝さんおめでとう!』という気持ちがこみあげてきて、男泣きでした。普段は芝居以外であまり泣かないけれど、今回は監督に降り注ぐあのスタンディングオベーションが嬉しくて泣いてしまった」と涙の理由を説明した。
また、2人の子役に「今日のレッドカーペットも映画の撮影時も、子どもたちに助けられた気がします」と感謝。「何かいやなことがあったら『あのときは良かったね』とこの日のことをリリーさんと語りたいです」と取材陣を笑わせた。
真木も「スタンディングオベーションを受けて、じわじわと感動を実感。改めてみんなでひとつの作品を作れたことを嬉しく思う」と吐露。リリーは「この話は、福山くんと飲むと一生することになると思う。いやなことがあったら、この日の映像とかを見ながら、あのときは良かった、輝いていたねって」と笑顔を浮かべた。
一方、第50回カンヌ映画祭でカメラドール(新人監督賞)を受賞した河瀬直美監督の『萌の朱雀』でデビューした尾野は、今回審査員をつとめている“恩師”河瀬監督について「今回の作品については何もやりとりしていないけれど、成長したところを見てほしい」と希望を語った。
カンヌ常連の是枝監督は「つらいことがあったときは、ぜひリリーさんと福山さんが『あのときは良かった』と語り合う場に僕も参加させて」と福山たちに便乗。「今回の上映でお客さんに『届いてるな!』と感じさせてもらった。満足している。納得のいくものになっていると思う」と自信をにじませた。
『そして父になる』は、病院で子どもを取り違えられた2つの家族の姿を描いた作品で、10月5日より全国公開される。
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