1992年に亡くなった芥川賞作家・中上健次による最後の長編を映画化した『軽蔑』が6月4日に封切りとなり、角川シネマ新宿で行われた初日舞台挨拶に高良健吾、鈴木杏、廣木隆一監督が登壇した。
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高良と鈴木の共演は本作が初。その感想について高良は「杏ちゃんは目の前に真知子としているので、お互いに台本と違うことだらけだったが、そこに疑問を持つこともなく、杏ちゃん演じる真知子が言うセリフだから感じられることがたくさんあった」と鈴木への信頼感を語った
鈴木も高良について「ひたむきで、動物的というか、エネルギーが大きい方。今回、私もいろいろいなことに挑戦していたので、その大きなエネルギーにすごく助けてもらった。もともと素敵な俳優さんだなと思っていたので、一緒に出演できると最初に聞いたときはすごく嬉しかったが、(共演してみて)想像以上に素敵だった」と絶賛していた。
その鈴木は本作で大胆なヌードを披露。そのことについて聞かれると「肌を見せることには最初からあまり抵抗がなかった。廣木監督はそういうシーンもすごく大切に撮ってくれる監督だと、『ヴァイブレータ』などの映画を見て思っていたし安心感があった」と思いを吐露。
「世界観が変わったのでは?」という質問には、「廣木さんに今まで自分が勝手に背負っていたものや、いつのまにか着てしまっていた鎧(よろい)をはがされた。はがされるときはすごく恐かったし、落ち込んだときもあったが、今はゼロに戻ったというか、ニュートラルになれた気がして、すごく気持ちが楽になったし、ちょっと強くなったかなって思う」とコメント。女優として手応えを感じている様子だった。
この日はサプライズで、キャストの小林ユウキチ、日向寺雅人、蕨野友也も登場。小林は「杏ちゃんは中学校くらいからずっとテレビに出ていた人。俺からすれば憧れのアイドル。そんな人と(一緒に)立てるなんて、ありがとうございました」と廣木監督にお礼を述べると、横でその言葉を聞いていた鈴木も顔を赤らめていた。
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