「感慨無量です」高倉健、6年ぶりの出演作が門司港でクランクアップ

2011.11.28

高倉健の通算205本目となる出演作『あなたへ』の撮影が、11月20日に無事クランクアップ。福岡県門司港の海沿いの道を歩く高倉のラストカットの撮影が終わると、スタッフはクラッカーを鳴らしてお祝い。高倉は「感慨無量です」と繰り返し、6年ぶりの映画撮影終了の喜びをかみしめていた。

・高倉健、たけしとの再共演が待ち遠しくて自ら出迎えに！

本作は、刑務所の指導技官が、亡き妻の生前の足跡をたどりキャンピングカーで旅する物語。9月に都内のロケセットでクランクインした後、富山、岐阜、兵庫、福岡、長崎を回り、ほぼ順撮りで撮影。その総移動距離は約9,000kmで、高倉は出来る限り車で移動し、ロードムービーを体感しながらの撮影となった。

クランクアップ後、同じく門司港でクランクアップを迎えた佐藤浩市、草なぎ剛との囲み取材が行われ、高倉は「良い旅をさせていただきました。降旗（康男）監督も珍しく興奮していたので、それを見てグッときました」と挨拶。高倉との共演は1983年の『南極物語』以来30年ぶりという佐藤は「今回、僕は現場途中で参加し、クランクアップまで参加できました。最初の頃はスタッフたちの緊張感がすごくあって、『ああ、こういう現場は久しぶりだな』と思いました」と話していた。

また草なぎは「本当に舞い上がって、すごく緊張していたんですが、高倉さんが緊張をほぐしてくださいまして、本当にスペシャルで貴重な体験と時間を過ごすことができて、本当に楽しかった」と振り返った。

その他、共演者からのコメントも多数寄せられ、綾瀬はるかは「（高倉は）元気な印象で、冗談をおっしゃって、よくおしゃべりされている印象、気遣いもすごく細かくされていて、存在感がすごいなと思いました」と絶賛。ビートたけしは「高倉さんはホッとするんだけど気安くない。菩薩や仏像のスゴイのの前に立ったみたいな気がしました。緊張しているんだけど居心地がいい。違う世界の人だと思いました」と話していた。

『あなたへ』は2012年秋より全国東宝系にて公開される。