西川美和監督、初共演となる松たか子と阿部サダヲの化学反応に期待！

2012.07.01

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小料理屋を営んでいた夫婦が、火事ですべてを失ったことから再出発のために結婚詐欺をはじめるという『夢売るふたり』。この映画の完成披露舞台挨拶が 6月28日に日経ホールで開かれ、松たか子と阿部サダヲ、西川美和監督が登壇した。

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2人をキャスティングした理由について西川監督は「松さんとは映画賞のときに初めてお会いし、そういう場では女優さんがキラキラしているなか、ひっそりと座っている姿がすごく普通ぽかった。完全なサラブレットなのにこの普通さって、女優では珍しい。普通な夫婦を描きたかったので、松さんなら、そういう雰囲気が出せるかもと思った」と説明。「グロテスクな話なので、演じてもらう女優には品が絶対必要だと思っていたので、松さんにお願いしました」と続けた。

阿部については「何かのきっかけさえあれば」と狙っていたそうで、「2人の組み合わせを私も見たことがないし、どういう雰囲気になるのか、イメージがつかない部分もあったので、化学反応を起こしてくれると面白いと思いました」と語った。

監督から、そう説明された2人はこれが初共演。「とても楽しかったです、一緒にお芝居をしていることが」と話す松に対し、阿部は「松さんの最初のイメージは完璧な欠点のない女優さん。『OK』って監督が言ったら『うん、わかってる』『そうでしょ』みたいな方かと思った」と明かし笑いを誘うと、「でも、お会いしたら全然そんなことはなくて、カットがかかっても『今のでいいでしょうか』みたいな感じで、すごく普通だった」と感想を述べると、「さっきも入場時にコケましたもんね」と松の“普通”なエピソードを披露した。

その阿部は本作で次々と美女を騙す役を演じているが、たくさんの女優と絡んだことについて尋ねられると、「そんな濡れ場ばっかりやってるわけじゃないですよ」と回答。だが、西川監督からは「どの女の人といても楽しそうでした（笑）」と暴露されていた。

また、この日は「人間最大の謎は男と女」という宣伝コピーにかけ、垂れ幕で、それぞれが「男とは○○である」（松）、「女とは○○である」（阿部）、「愛とは○○である」（西川監督）を発表する催しも。

松の答えは「男とはと、聞かれても返事に困るものである」で、松は「すみません、本当に思いつかなくて。困っていたら夫が考えてくれたのですが、それは『男とは歌舞伎の家の娘に聞くな』というもので、波紋を呼びそうだったので（笑）。本当にわからなくて白旗を上げてしまいました」と謝っていた。

「女とはウチの猫みたいである」と答えた阿部は、松の答えを見ながら「僕もこういう風に書きたかったんですよ。そんな勇気がなかった」と絶賛。自身の答えについては「飼っているのか飼っていないのか、懐いているのかいないのかがわからないし、急にいなくなったり、何だか知らないけど怒ってるみたいなときもあって、女の人っぽい」と話すと、「うちの猫、オスなんですけどね」とオチもつけ、笑いを誘っていた。

『夢売るふたり』は9月8日より新宿ピカデリーほかにて全国公開となる。