八千草薫・武田鉄矢が親子役で共演。90歳を超えて詩作をはじめた異色詩人の半生描く

『くじけないで』で親子を演じる八千草薫(左)と武田鉄矢(右)
『くじけないで』で親子を演じる八千草薫(左)と武田鉄矢(右)
『くじけないで』で親子を演じる八千草薫(左)と武田鉄矢(右)
柴田トヨ

先月、101歳で亡くなった詩人・柴田トヨの詩集「くじけないで」が、八千草薫主演で映画化されることが明らかになった。

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「くじけないで」は、白寿の柴田が書いた処女詩集で、詩集としては記録的な160万部超のベストセラーに。第2作「百歳」も40万部のベストセラーとなった。映画では、「くじけないで」と「百歳」に書かれた詩、そして柴田の半生を重ね合わせた物語が描かれる。

今回の映画化について八千草は「柴田トヨさんの詩はうっかりすると見落としてしまう、身近にある小さな幸せを改めて気づかせてくれました。この映画のなかで、トヨさんとご一緒に旅を続けていきたいと思います」と抱負を語った。

また共演の武田鉄矢も「トヨさんの詩はまっすぐです。そして、その詩には滲(にじ)んだり萎(しお)れたり枯れたりの疲れた言葉はひとつもありません。どの詩も若くはつらつとしています。まるで少女のようです。トヨさんの詩は教えてくれます──人は歳月を過ぎてゆかない。人は歳月を心に貯めてゆくのです。だからトヨさんの詩には少女と娘と女と母のときがそれぞれあるのでしょう」と柴田の作品の魅力についてコメントした。

監督をつとめるのは、『60歳のラブレター』(09年)、『神様のカルテ』(11年)などの深川栄洋 。「本企画に参加して3年が経とうとしていた頃、プロデューサーから映画制作が決定したとご報告がありました。そして、その3日後に柴田トヨさんが亡くなられました。トヨさんは八千草薫さんと武田鉄矢さんが演じられると知り、とても喜ばれたと聞いています」と振り返り、「母と子どもの愛情の物語をトヨさんの詩を縦糸として、トヨさんの詩が持つ深い優しさや人間の可笑しみを丁寧に紡いでいこうと思います」と内容について語った。

映画『くじけないで』の撮影は今年4月にクランクイン、秋に全国公開される予定だ。

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