さだまさしの著書で、文庫「解夏」に収録されている短編の1つ「サクラサク」が、緒形直人、南果歩、藤竜也といった豪華キャスト共演で映画化されることが分かった。
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同作は認知症の父親と、家族を顧みず仕事に没頭してきた息子とその家族の再生を描いた作品。会社では順風満帆。一見平凡なサラリーマンの俊介(緒形直人)だが、妻(南果歩)との関係は冷え切り、次第に息子や娘との関係も破綻していった。そんな生活のなか、同居する父親(藤竜也)が認知症を発症したことから、俊介は家族との絆を取り戻すべく、家族を連れ出し父親の故郷へと旅をする。
映画化のきっかけになったのは、作品を手に取った福井県に住む読者が、地元を舞台にしていることや、今の日本になくてはならない“家族の再生”をテーマにしていることに感動し、この作品を映画化したいと熱望したこと。有志たちが集まり、その力で美浜町、福井市、福井県までをも巻き込み、2年半という歳月をかけてクランクインを迎えることとなった。
メガホンをとったのは、さだの原作「精霊流し」を映画化して以来、信頼を寄せ合い、最近では『利休にたずねよ』でモントリオール世界映画祭・最優秀芸術貢献賞を受賞した田中光敏監督。
原作者のさだは「田中光敏監督とは拙作『精霊流し』の映画化の際にご縁をいただきました。あれから10年。田中監督並びに福井県の皆さんの熱意で『サクラサク』が映画化されます。家族の再構築を描いた大人のロードムービー・メルヘンですが、素晴らしい監督、キャストに恵まれて、温かい名作が生まれると信じています」とコメント。
主演の俊介役を演じる緒形は「この映画に関わる全ての人たちと気持ちを一つにして、物語の主題である家族の再生を丁寧に演じて行きたいと思います」と話し、妻・昭子役の南は「この物語では、俊太郎の病気をきっかけに旅を始め、家から離れて時間を重ねるなかで、お互いを徐々に知っていき、『家族だからといってすべて知っている訳ではない』という部分が非常に上手く描かれています。監督が疑問について真摯に受け答えをしてくれるので、安心して撮影に臨むことができるので、あとは家族キャスト5人でたくさんの時間を共有して行くことで、いい作品にしたいです」と本作への思いを述べている。
また、俊介の父親・俊太郎役の藤竜也は「年をとった今、若い時とは“家族”に対する思いや大切さの分かり方が違ってくるので、家庭や家族の大切さを伝えてくれるこの物語を読んで、じんときました。父親が痴呆を発症したことで、氷結した家族が少しずつ溶けていく。人の優しさや生きていくことの素晴らしさが描かれているとてもいい話だと思いました。好きですね」と語っている。
本作は10月初旬より撮影開始となり、東京から福井までのオールロケーションを敢行。2014年春に公開予定だ。
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