顔の映らない名優をオスカー候補に! ハリウッドで巻き起こる大論争に当人がコメント
人間と猿が地球の支配者の座を巡り戦いを繰り広げるアクション大作『猿の惑星:新世紀』。感情表現豊かな猿たちの“演技”も話題のひとつだが、この作品をめぐりハリウッドである論争が起きている。
・[動画]猿たちの豊かな表情はこうして作られていた! 驚きの映像を公開
それは、主人公の猿シーザーを演じたパフォーマンス・キャプチャー(※)の第一人者アンディ・サーキスを俳優として来年度のアカデミー賞候補にすべきか否かというもの。(※人間の動作、表情をコンピュータに取り込む手法のひとつ。センサーなどを人間に取り付け、その動きをコンピュータグラフィックスで再現する)
サーキスは、『ロード・オブ・ザ・リング』3部作ではゴラムを、『キング・コング』ではキング・コングを熱演し、これらの作品が数々の映画賞を受賞する立役者となっているほか、彼の出演作品の1本あたりの平均興行成績はトム・クルーズやジョニー・デップを遥かに凌ぐ、隠れたメガヒットスターでもある。また、『スター・ウォーズ』最新作への出演も決定し、その実力は高く評価されている。
サーキス自身は以前から「パフォーマンス・キャプチャーはアカデミー賞の演技部門に含まれるべき」と公言しているが、今回、この論争について改めてコメント。「アカデミー賞の議論が起きて、映画界の方々に認められるのはとても嬉しく素晴らしいこと。本当に素晴らしい俳優がいい演技をしているからこそ議論され、注目してくれているのだと思います。私たちがやっているのは実写の俳優と同じ。演技をしているのだから、それを認めてもらえ、この仕事を知ってもらえるというのはとても重要なことでもあります」と語った。
またシーザー役については「今までで演じたなかで最もチャレンジングな役」と評し、「私のパフォーマンス・キャプチャーを通した演技が、世界の観客に伝わって評価されるんだということが分かり、大変満足感を得ています」と明かした。
さらに、アニメーターやCGアーティストたちについても触れ、「彼らがレンダリングをして私たちの演技をキャラクターにしていくわけですので、彼らの芸術性と仕事は非常に重要な役割を占めています」と賞賛した。
そんなサーキスたちの名演技を映し出した映像もこの度公開。隠れた名優たちの熱演があったからこそ、『猿の惑星〜』のドラマ性が増していることがハッキリと分かる。
アカデミー賞の投票権を持つ俳優たちのなかには、自身の立場を脅かすデジタル技術を駆使した“顔を知らないメガヒットスター”への評価にかねてから異論を唱える人もおり、賞レースが加速するこれからのシーズン、論争はまだまだ白熱していきそうだ。
『猿の惑星:新世紀』は9月19日より全国公開される。
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