(5)結婚、出産、破局にケンカ…ハリウッドセレブの2015年を振り返る

クリストファー・リーの公式ツイッターより
クリストファー・リーの公式ツイッターより

今年も1年を通して様々なニュースで賑わせたハリウッドセレブたち。彼らの動向を振り返ってみよう。

●映画黄金時代を飾った往年のスターたちの大往生

2015年は、20世紀の映画黄金時代に大スクリーンで活躍したスターたちの訃報が続いた。
『アラビアのロレンス』、『ドクトル・ジバゴ』のオマー・シャリフは7月10日(現地時間)にエジプトのカイロで心臓発作のため亡くなった。享年83。英語、フランス語など語学に堪能で国際的に活躍し、1992年公開の吉永小百合主演の日本映画『天国の大罪』にも出演している。『アラビアのロレンス』でゴールデングローブ賞助演男優賞、『ドクトル・ジバゴ』で同賞主演男優賞に輝いた名優シャリフは歴史大作からコメディまで幅広いジャンルで活躍。2003年にはフランス映画『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』でセザール賞主演男優賞を受賞している。5月には息子がインタビューで、シャリフがアルツハイマー病を発症したことを明かし、それから2ヵ月後の死だった。

90歳を超えても『ダーク・シャドウ』などティム・バートン監督作や『ホビット』シリーズで現役として活躍を続けたクリストファー・リーは、6月7日(現地時間)、ロンドンで心不全のため亡くなった。享年93。1950年代から『吸血鬼ドラキュラ』のドラキュラ伯爵役で人気を博し、独特の存在感で数多くの作品に出演。250本以上の出演記録でギネス・ブックに登録されたフィルモグラフィーには『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』、『ロード・オブ・ザ・リング』3部作などがある。

テレビシリーズ、映画を通して『スター・トレック』シリーズのミスター・スポック役で知られるレナード・ニモイは2月27日(現地時間)に慢性閉塞性肺疾患(COPD)のため亡くなった。享年83。生前、80歳を過ぎてもツイッターの公式アカウントでファンと交流していたが、自分の病気についてもオープンに語り、「私は30年前に記念した。すぐにではなかったが、私はCOPDになった。おじいちゃんは言うぞ、すぐにやめろ!」「喫煙者たちよ、どうか理解してくれ。肺を悪くしたと診断されてから禁煙したのでは遅過ぎる。おじいちゃんは言うぞ、私から学んでくれ。今すぐやめるんだ」と禁煙を啓蒙していた。ツイートの最後はいつも「LLAP(長寿と繁栄を)」というミ『スター・トレック』での挨拶で締めくくられていた。

昨年、アカデミー賞名誉賞を受賞した『わが谷は緑なりき』『三十四丁目の奇蹟』などの名女優モーリン・オハラは10月24日(現地時間)、アイダホ州の自宅で老衰のため亡くなった。享年95。彼女と一緒にアカデミー賞名誉賞を受賞した宮崎駿監督が、授賞式出席で一番感動したことはオハラと会えたことだと語ったのは記憶に新しい。

フェデリコ・フェリーニ監督の『甘い生活』のグラマラスなヒロイン役で知られるアニタ・エクバーグは1月11日(現地時間)にイタリアで亡くなった。享年83。スウェーデン出身でモデルから女優に転身、アメリカに渡ってゴールデングローブ賞の有望新人女優賞を受賞している。1956年に『甘い生活』に出演し、一世を風靡したが、その後は出演作に恵まれず、晩年は骨折により車椅子生活を余儀なくされ、経済的にも困窮、フェリーニ財団の援助を受けてイタリアの介護施設で生活していた。

映画が映画らしかった時代に活躍した彼らの冥福を祈りたい。

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