1950年2月15日生まれ。ベトナムのサイゴン(ホーチミン市)出身。ベトナム戦争の難民として香港に移り住み、66年にアメリカに留学。テキサス州立大学で映画を学び、77年に香港に戻り、テレビ制作を経て、79年に『蝶変』で映画監督デビュー。ワイヤーアクションとCGを融合させた『蜀山奇傳/天空の剣』(83年)で注目を集める。その後、『男たちの挽歌』(86年)、『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』(87年)などの人気シリーズを次々プロデュース。斬新なテーマと多くのスターを発掘したことで、“香港のスピルバーク”と称された。その後、ハリウッドに進出し『ダブルチーム』(97年)、『ノック・オフ』(98年)などを監督『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件』(10年)で香港電影金像奨の最優秀監督賞を受賞。ヒット作『ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝』(11年)も監督。
『ライズ・オブ・シードラゴン 謎の鉄の爪』ツイ・ハーク監督インタビュー
香港のスピルバーグと称されるメガヒットメーカーが起用したい日本人俳優とは?
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』シリーズなどをヒットさせ、香港のスピルバーグとも称される娯楽映画の巨匠ツイ・ハーク。その最新作『ライズ・オブ・シードラゴン 謎の鉄の爪』は、中国映画史上最高となる2億元(約32億円)の巨費を投じ、6億元(約96億円)もの興行収入を記録した。
本作は、中国版シャーロック・ホームズとも言うべき判事ディー・レンチェが怪事件を追う怪奇アクションアドベンチャーで、アンディ・ラウが主演した話題作『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件』(10年)の前日譚にあたる物語だ。
シリーズ2作がヒットし、早くも第3弾の制作も決定しているヒットメーカー、ツイ・ハーク監督に、映画の見どころなどを語ってもらった。
監督:実際のところ、新しい街をつくり出してはいません。古いセットを使っていました。その古いセットはとても大きかったため、小さな街のようでした。古いセットを装飾し、新しい作品の背景に合うようにつくり替えました。何もないところから街をつくり出したのではなく、他の人たちから譲り受けた古いセットで新しい街をつくり上げ、そこでそのセットを使って壮大なイメージをつくり上げたのです。
監督:ディーの最大の魅力は彼の背景です。彼は7世紀中国の唐王朝の人間ですが、そこは後の時代に比べてとても異なったものでした。唐は、東西の文化が入り交じり国際色豊かで、様々な人が首都の街に住んでいました。女性と学者は現代の人々よりも自由だったくらいです。これがこの時代について関心を持った点です。
ディーはほぼこの時代(唐王朝)に暮らしていました。ですから、私はディーについての物語を作り上げると同時に、中国の歴史において7世紀を探索する必要がありました。これが私にとって最も魅力的だったもうひとつの点です。だから、このシリーズの続編を作っていくにあたっての重要なポイントは、時代背景と文化についてとなります。それは、誰も思いつかないような、見たこともないような驚くべきものです。
監督:全ての武器は、物語や登場人物によって必要性をもってデザインされていると思います。登場人物が自身の重要性を強調するのに役立っているはずです。例えば劇中の悪人は棒を使っていますが、役柄に合わせて力強さをイメージしてデザインされています。全ての武器は2つの観点によってデザインされています。1つ目は、観客に登場人物を印象付けたいということ。2つ目は、アクションシーンにおいて、武器によって人物の人柄を表したかったということです。この2つの要素が、個性的で不思議な武器を作り出した理由です。
監督:可能性は十分にあります。実は以前、日本人俳優をキャスティングしたことがあるのですが、うまくいかなかったのです。
日本映画をたくさん見て、日本人俳優の演技を見ているので、彼らを起用することに興味をもっています。気になる日本人俳優も大勢います。誰を起用したいかしっかり決まるまでは、誰とは言いませんが。後で一緒に仕事をするチャンスがあるかわからないので、今言ってしまうのは難しいです。誰かと一緒に仕事をしたいと言うには、はっきりとしたプロジェクトが必要ですね。
好きな俳優はたくさんいます。経験のある俳優にも、若くて新しい俳優にも興味を持っています。あまりにも大勢いるので名前は言えません。
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