1951年6月13日、ウェーデン・ヨーテボリ生まれ。10代の頃からテレビで活躍、その後ストックホルム王立劇場の一員として舞台に立つ。ラース・フォン・トリアー監督の『奇跡の海』(96年)でその名を世界に知らしめ、『アミスタッド』(97年)、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(97年)、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(00年)、『ドッグヴィル』(03年)、『メランコリア』(11年)、『ニンフォマニアックVol.1 & Vol.2』(13年)、『マイティー・ソー』(11年)、『アベンジャーズ』(12年)、『ドラゴン・タトゥーの女』(11年)、『シンデレラ』(15)などに出演。
17年の時を経て再開した男と女。かつて愛し合った2人はなぜ別れたのか? あれからどんな時間を過ごしたのか? パルムドール受賞作『ブリキの太鼓』(79年)の名匠フォルカー・シュレンドルフ監督が描く、大人の愛の物語。
主演はステラン・スカルスガルドとニーナ・ボス。スウェーデンが誇る名優にしてアレクサンダー・スカルスガルド、ビル・スカルスガルドら人気俳優の父としても知られるスカルスガルドに、映画の見どころなどを語ってもらった。
スカルスガルド::フォルカー・シュレンドルフと仕事がしたかったんだ。いつも大注目していたからね。真に優れた監督の一人だよ。その知性と感受性。でも最終的には脚本が決め手になった。言葉がぎゅうぎゅうに詰め込まれてるんだよ! 文学作品のようにね。普通の脚本とは違ってた。実を言うとこの映画は、僕の主義には反するんだよ。僕は常々、映画は文学作品のようであるべきじゃないと言ってるからね。重要なのはテキストじゃなくて、行間に何が起こっているかだ。でも、もちろん、「ノー」とは言えなかった。僕の主義に反しているけどね(笑)。映画は5分間に及ぶモノローグで始まるんだ。それを一つ取っても、僕にはとてつもない挑戦だったよ。セリフを覚えるのは嫌いなんだ。
スカルスガルド:彼は仕事が早いんだけど、柔軟性もすごいんだ。フォルカーが関心を持つのは結果だけだ。どうやってそこにたどり着いたかは重要じゃない。だから役者は各シーン、違った角度からアプローチしてみたり、いろいろ試すことができるんだ。でもそれはいつまでも迷っていいっていう意味とは違う。彼はたくさんのショットを早いテンポで撮っていく。ショットに次ぐショット。長い待ち時間はないし、時にはシーンの間に全く時間を挟まない。そのやり方が、僕には合っているんだよ。それは自発的になれる唯一の方法だし、計画が立てられない独特の瞬間だからね。もちろん、これは自信のある監督にしかできない技だよ。フォルカーはあらゆることに耳を傾けるし、すべてに目を通す。彼はすべての微妙なニュアンスに注意を向ける。こうしたささやかだけど特別な達成が絡み合ったときが、彼の喜ぶ瞬間だね。
スカルスガルド:(スイスの作家)マックス・フリッシュの本や脚本を読む前は、いろんな写真に登場する18世紀の有名な灯台が頭に浮かんだね。例えばアンディ・ウォーホルなんかがその場所で過ごしたんだよね。でも僕自身はモントークに行ったことはなかった。今は心の中にその絵が描けるほどだ。撮影中は、スカンジナビアの印象派の画家たちがこぞって絵を描きに出かけたデンマークの最北端にいるような気分だったよ。その光はモントークのものととても似てるんだ。海に反射する様子や、波の音なんかも似てるね。最高だよ。
スカルスガルド:ニューヨークが舞台というのはもちろんとても特別さ。実に多くの映画があの場所で撮られている。行ったことがないにしても、誰もが頭の中にイメージがあるはずだよ。エンパイア・ステート・ビルディングなんかの風景や、黄色いタクシー、音……匂いでさえもね。でも、この作品では、絵葉書ふうの「お決まりの」ニューヨークは見せていない。街の中でのシーンは、かなりの混乱だったよ。予算の関係で交通止をすることができなかったから、カメラが回っている時は車にひかれないように注意する必要があった。でもそれはいいことだったよ。街のエネルギーを取り込みたかったからね。こうしたことを経験豊富なフォルカー・シュレンドルフ監督とできたのは楽しかったよ。
スカルスガルド:面識はなかったんだけど、2人とも素晴らしい女優で、一緒に時間を過ごせて、光栄に思うよ。全然違うタイプだけど、動かしようのない共通点が一つある。それはカメラの前での存在感だね。どんなシーンでもその存在感がすごいんだ。アイディアやコンセプトなんかを事前に用意することはしない。その瞬間に身を任せて、心をオープンにして、感じるままの演技をする。素晴らしいね。この年になって、こんなに輝いた若く美しい女性たちに囲まれるなんて、とても特別な気分だよ!
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