まずはカメラの開発から? 世界の清水崇監督が3D映画の苦労話を披露

製作発表記者会見にて。左から清水崇監督、前田愛、蓮佛美沙子、柳楽優弥、勝地涼、水野絵梨奈
製作発表記者会見にて。左から清水崇監督、前田愛、蓮佛美沙子、柳楽優弥、勝地涼、水野絵梨奈
製作発表記者会見にて。左から清水崇監督、前田愛、蓮佛美沙子、柳楽優弥、勝地涼、水野絵梨奈
ちょっとふっくらした柳楽優弥
蓮佛美沙子
清水崇監督
『戦慄迷宮3D』より。
(C)ショック・ラビリンス・フィルム・コミッティ2009

『モンスターVSエイリアン』(7月11日公開)、『アイス・エイジ3』(7月25日公開)、『ボルト』(8月1日公開)と、この夏、ハリウッド製の3D映画が次々と公開される中、日本映画初となるデジタル3D実写長編映画の製作が進んでいることがわかった。

6月13日に富士急ハイランドで製作発表記者会見を開いたのは『戦慄迷宮3D』。短編のフルデジタル3D映画では、8月8日公開の『侍戦隊シンケンジャー 銀幕版』が本邦初となるが、長編では『戦慄迷宮3D』が初めて。

同作は、富士急ハイランド内にある、廃病院をコンセプトにしたお化け屋敷「戦慄迷宮」をモチーフにしたアクションスリラー。歩行距離が世界一長いお化け屋敷としてギネスブックにも認定されているこのアトラクションを巨大なセットに見立て、まったくのオリジナルストーリーを展開するという。

会見には、プロデューサーの谷島正之と小椋悟、監督の清水崇、出演者の柳楽優弥、蓮佛美沙子、勝地涼、前田愛、水野絵梨奈の8人が姿を現した。谷島プロデューサーはこの映画に関し、「デジタル3D長編実写映画に日本で初めて挑戦していること。ディズニーランドの海賊アトラクションに次ぎ、日本初のアトラクションとのコラボレーションを実現していること。清水崇監督の3年ぶりの新作であること。素晴らしい俳優陣が揃っていること」と4つのポイントをあげ、「三拍子ならぬ四拍子揃った作品」と胸を張る。

一方、監督の清水は「3D映画専用のカメラが存在していないため、3Dの専門スタッフに入っていただき、カメラを開発することからはじめた」と、日本初ならではの苦労話も披露。撮影も通常と違って、引きの画(え)から一気に寄るといった素早い動きをしてしまうと、観客の目がついてこれないといった3Dならではの特性もあるそう。「それを規制と捉えず、逆にどう生かすか、脚本段階から考えた」と、大変ながらもむしろそれを楽しみに変えている様子。また、昼間はアトラクションが稼働しているため、閉園後から翌朝までという昼夜逆転の生活の中で、「スタッフがワンカットワンカット、丁寧にカメラを調整してくれている」と、その労をねぎらっていた。

公の席が久しぶりとなる主演の柳楽は、記者から「ふっくらした印象だが」と突っ込まれ、「ふっくら、バレました?」と答え、報道陣を沸かす場面も見られた。ふっくらの理由は食べ過ぎだそうで、撮影前にはやせたそう。「どれくらい?」と聞かれ、「5キロくらい」と答えると、監督らから冷ややかな視線が。それを感じ取った柳楽は「本当のところ、2〜3キロですね」と言い直していた。

『戦慄迷宮3D』は10月、新宿バルト9ほかにて全国公開となる。

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