あのマイケル・ムーア監督の2年ぶりとなる映画『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』のジャパンプレミアが11月30日夜にTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、来日中のムーア監督が登壇、映画について語った。
[動画]『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』 ジャパンプレミア
アメリカの資本主義(キャピタリズム)の現状に斬り込んだドキュメンタリーで、「世界中の映画ファンに『金曜日の夜に映画館に行ってもいいかな』と思わせる、エンターテインメント性の高い“経済映画”にすることに苦労した」と監督。だが苦労のかいはあったようで、「作ったことを誇りに思う、思い入れのある作品です」と話していた。
この日は、「ハトヤマ首相」と「オバマ大統領」が応援に駆けつけ、映画のテーマカラーでもある黄色いダルマを監督にプレゼント。監督は、慣れない手つきで毛筆を持ち、目入れにチャレンジしていた。また、ハトヤマ首相は「この映画の日本版もぜひ作っていただきたい。製作時には、母からお金を借りて資金を出しますから」と依頼。監督は、献金問題で苦しい立場に立たされている首相に、「多分、私たちの母親も10億円を持っていたら、喜んで息子たちに渡したことでしょう。すべての母にとって子どもは大事な存在。(母親が政治資金を出したことは)賛美すべきことだと思います」と言い、なぐさめていた。
今回、監督は、宿泊中のホテルのトイレのフタが近づくだけで全自動開閉することに感激したそうで、「人々の暮らしをよくするために技術開発が進められる日本という国は素晴らしい。悲しいかな他の国では、技術開発は破壊兵器を作るために使われていて、結果、人々の生活を破壊してしまっています」と述べ、日本の技術力の高さとその使い道とを絶賛。さらに、かつてホンダの自動車に乗っていたと話し、「10年間、一度も壊れない素晴らしい車でした。もしここにホンダの関係者がいたらありがとうと言いたい」と笑顔を浮かべた後、「ハトヤマ首相のお母様の実家の会社(ブリジストン)のタイヤも素晴らしかったのでお礼を言いたい」と付け加えた。
日本には3日間、滞在するという監督。自らの最新作については、「皆さんが通常、夜のニュース番組などでは見ることのないアメリカの経済の話、ウォール街でどういういことが起こったかなど、アメリカの別の側面を描いた作品です」とアピール。その後、監督は日本の観客と共に自作を鑑賞。上映後はロビーでファンたちに囲まれ、サインや質問責めに応じていた。
『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』は12月5日からTOHOシネマズ シャンテほかにて限定公開、2010年1月9日から全国拡大公開される。
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