でも、これは犯罪——杏が偽りの母役に挑んだ問題作主題歌を羊文学が担当

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かくしごと
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苛烈な虐待を受けていた記憶喪失の少年と、母親だと嘘をつき少年と暮らし始めた女性。なぜ彼女は嘘をついてまで少年を守ろうとしたのか。そして、この一つの嘘から明かされていく、それぞれの“かくしごと”とは? ミステリー作家・北國浩二の「噓」を映画化、杏が主演し、注目の関根光才が監督した『かくしごと』の主題歌を、オルタナティブ・ロックバンド羊文学が担当することが明らかになった。

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杏が「今の自分だったらできるかもしれない」と決意語る

ひとつの嘘をきっかけに、それぞれの“かくしごと”が明らかになっていく本作。長年、絶縁状態だった認知症の父親の介護を担う一方、少年を守るために“自分が母”だと嘘をつく主人公を演じた杏。娘のことすら忘れてしまった認知症の父親を奥田瑛二が演じるほか、少年役を中須翔真が演じ、さらに安藤政信、佐津川愛美、酒向芳ら実力派俳優が周囲を固める。

テレビアニメ『呪術廻戦』のエンディングテーマ「渋谷事変」でも話題となった羊文学。今回、映画のために書き下ろしたのは「tears」。予告編では、少年の体に虐待の痕を見つけ、匿うことを決めた主人公の行動に「でも、これは犯罪」という台詞が重なる。

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本作について関根光才監督は「原作を読んで、これは個人的にチャレンジしたい題材だと思ったことが始まりでした。(主人公)千紗子の行動は社会的には許されないですが、過酷な状況にある人を助けたいという気持ちは誰しもが持っているのではないでしょうか。現実には無理だけれど、映画の中でその気持ちが伝えられたり、助けられるかもしれない可能性が提示されたら、傷が癒える人がいるかもしれない、と思いこの映画を制作しました。これまでに見たことがない生々しい感情を演じる杏さんが見られる作品です」とコメント。

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杏は「難しいシチュエーションの役だと思いました。ただ、もしかしたら、今の自分だったらできるかもしれない、と思い、役に挑みました」と、出演の決意を吐露。「千紗子の行動は果たして良いことなのか、悪いことなのか。見ている方も、自分だったらどうするか、など見終わった後、誰かと話したくなる映画です。美しい日本の夏が描かれた映像の中で、嘘や愛情がどのような結末を迎えるのか、予想しながら御覧いただければと思います」とコメントした。

『かくしごと』は6月7日より全国公開される。