加瀬亮、「しわ寄せがきている人に光を当て、耳を傾けることの意義が伝わるといい」

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MINAMATA―ミナマタ―
(C)2020 MINAMATA FILM, LLC (C)Larry Horricks
MINAMATA―ミナマタ―
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MINAMATA―ミナマタ―

「声なき声に光を当て、耳を傾けることの意義を伝えたい」

ジョニー・デップ製作・主演で日本四大公害の1つ水俣病を世界に知らしめた写真家ウィリアム・ユージン・スミスを描いた『MINAMATA―ミナマタ―』が、9月23日に公開される。このたび、患者であり補償を求める若きカメラマンのキヨシを演じた加瀬亮のインタビュー映像と場面写真が公開された。

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インタビュー映像で加瀬はまず、ジョニーがユージンに扮した写真を見て驚くほど似ていたので驚いたと語った。

そして、その背景として、ジョニーがこれまで好んでアンチヒーローやアウトサイダーを演じてきたキャリアがあり、日の当たらない見過されてきた人の魅力を伝えてきた人だと分析。「そういった、目線の低いものの見方が、ユージンの魅力を引き立てていると思う」と解説した。

ジョニーの人柄についても触れ、著名人でありながら周囲を緊張させず、現場でも誰に対しても礼儀正しく優しいことを明かし、「そういうジョニーさんの態度や姿勢にすごく感銘を受けました」と印象を述べた。

また、この映画で伝えたいことについては、ユージン・スミスの写真集「MINAMATA」序文『写真は小さな声である』を挙げ、「声なき声といいますか、今まで言いたいことがありながら声を拾ってもらえない人、聞いてもらえない人に光を当てていったのがユージン・スミスだと思う。それは、現代社会にも当てはまり、しわ寄せがきている人に光を当て、耳を傾けることの意義が伝わるといいなと思っています」とアピールした。

合わせて今回公開された場面写真は、鋭い眼差しでチッソとの交渉をカメラで捉える姿や、集会での話にも集中するキヨシが切り取られている。『硫黄島からの手紙』『それでもボクはやってない』『アウトレイジ』『沈黙 ーサイレンスー』等国内外の名作で魅力を放ち続けた存在感あふれる演技力が光る。

MINAMATA―ミナマタ―

・初公開の新しい場面写真はコチラ!

写真家ユージン・スミスの最後のプロジェクトを描く

本作品は、熊本県水俣市のチッソ工場の廃水を原因とした日本四大公害病のひとつ水俣病を世界に知らしめた写真家ウィリアム・ユージン・スミス(William Eugene Smith)の実話に基づく映画。

ジョニーは、長年の憧れであるユージンの遺作となった写真集「MINAMATA」を基に、「映画の持つ力をフルに活用して、この歴史は語り継がなければならない」と自ら製作、主演を努めて映画化した。その他の出演は、加瀬のほか、真田広之國村隼美波浅野忠信岩瀬晶子ビル・ナイ。監督はアンドリュー・レヴィタス、音楽は坂本龍一

本作品の舞台は、71年のニューヨーク。あるときユージンは、アイリーンと名乗る女性から、熊本県水俣市にあるチッソ工場が海に流す有害物質によって苦しむ人々を撮影してほしいと頼まれる。水銀に侵され歩くことも話すこともできない子どもたち、激化する抗議運動、それを力で押さえつける工場側──そんな光景に驚きながらもシャッターを切り続けるユージンは、チッソの社長からのネガを大金で買うという申し出を拒否したために危険な反撃にあう。追い詰められたユージンは、水俣病と共に生きる人々にある提案をし、彼自身の人生と世界を変える写真を撮る……。

ユージンは、アイリーンと水俣市に暮らしながら3年間にわたり水俣病の問題を取材し、75年にアイリーンと連名で写真集「MINMATA」をアメリカで出版すると、世界中で大反響を巻き起こす。翌年、ロバート・キャパ賞を受賞した。

この原案となった写真集「MINAMATA」は長らく絶版となっていたが、9月7日に約40年ぶりに再出版された。

『MINAMATA―ミナマタ―』は、9月23日に公開される。

加瀬亮インタビュー動画

INTERVIEW