黒木華と柄本佑が10月3日、都内で実施されたW主演映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』の舞台あいさつに堀江貴大監督とともに登壇。コロナ禍に伴う緊急事態宣言が解除され、満席になった客席を見て喜びを吐露した。
・「私なら、どっちの先生の隣に座るだろう?」…絶賛! 思わず引き込まれる『先生、私の隣に座っていただけませんか?』の世界観
柄本佑「すごいですね。1席あけじゃない感じ」久々の満席に喜ぶ
本作は、『嘘を愛する女』(18年)や『哀愁しんでれら』(21年)などを輩出してきたオリジナル作品の企画コンテスト「TSUTAYACREATORS’PROGRAMFILM2018」の準グランプリ作品を映画化。漫画家の佐和子役を黒木、佐和子の夫で、同じく漫画家の俊夫役を柄本佑が演じた。
公開から約1ヵ月が経ち、客席が100%に戻った後の舞台挨拶に黒木は「こうやって皆さんと空間を共有できることが本当にうれしいなと思います。今日は楽しんで帰ってください」と話し、続いて柄本も「舞台挨拶は3回目になりますが、すごいですね。1席あけじゃない感じ」と久しぶりに満席になった劇場を見て喜びを口にした。
周囲から届いた感想や反響について問われた堀江監督は「この作品は、田舎が舞台で、あまり人がたくさん出てこない、静かな映画だと思いますが、それが緊張感を強いることなく、お客さんが笑っていたと知り合いから聞いて『ああ、劇場で笑いが起きる映画なんだ』と思い、うれしかったです」と語る。
「佐和子が素晴らしい」「何考えているかわからないのに俊夫への愛情も感じる」というキャラクターへの反応・感想を聞いた黒木は「金子大地さん演じる新谷先生とのシーンでは一緒にいられるのがうれしい、という素直な表現を意識しました。柄本さんといるときは、その動きを見ながら、この人は今何を考えているんだろうと考えながら演じました」と述懐。
また、佐和子を演じる上で細かく注意した部分を聞かれると「トンネルを抜けたあとの表情は、細かく目線を変えていました」と明かし、柄本も「セッティング中も細かく段取りして、このセリフまでは目があってて、どこかのタイミングで目をそらして…といったことをやりましたよね。あのシーン、俺めっちゃカッコよく嘘ついてるなって気持ちで演技してました(笑)」と佐和子が俊夫を問い詰めるシーンでの2人のやり取りを明かした。
そんな詰められる“俊夫”について柄本は「詰めが甘すぎるよね」と指摘。いつもそんなに理詰めでは演技しないと話した上で「今思ってみたら、俊夫を象徴する表現としてあるのが、いよいよ佐和子と話し合ってくると言って2階に上がるシーン。佐和子先生は俊夫にいつも感謝してるんですよ、って新谷に言われて、ピタっと箸が止まる。そこで実は俊夫はオクラをもっていて、監督に、オクラを食べてから上がるか、食べないであがるかを聞いたんですが、そしたら食べましょうと。俊夫はオクラを食べてからあがるようなやつ。そんなだから不倫もしちゃう。そういう人間性だったのかなと思います」と憎めない俊夫について振り返った。
新谷先生が佐和子の実家に現れたシーンの段取りでの俊夫の座り位置について、黒木が「そこ座る?」と笑いをこらえていたことを明かすと「俊夫はやらかしてるから、絶対あそこに座っちゃいけないんだけど、まじめに間違えていく男だから、ああなりました」と説明。黒木は「旦那だっていう自覚はまだあるんだ(笑)」とツッコんでいた。
イベント終わりに柄本は、会場を見渡して「初日舞台挨拶はひと席空けで、フルで入っていただいた人の目の数ってすごいなと(笑)。すごい熱量がありますね。熱気で汗がとまらなくてね。やっぱり映画っていいな」と再び喜んだ。
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