以前から法廷ものを撮りたかったという三谷幸喜監督の5作目となる映画『ステキな金縛り』が10月29日に初日を迎え、TOHOシネマズ日劇で行われた舞台挨拶に、深津絵里、西田敏行、阿部寛、竹内結子、中井貴一、KAN、木下隆行(TKO)といった豪華キャスト陣と三谷監督が登壇した。
・震災復興を願い、三谷幸喜と西田敏行が仙台で舞台挨拶!
・『ステキな金縛り』初日舞台挨拶、その他の写真
落ち武者の幽霊が法廷で殺人事件の証人になるという、なんともユニークな設定の本作は、コメディ、ミステリー、ファンタジー、主人公の成長物語、感動ドラマと5つの要素が贅沢に詰まったエンターテインメント作品。
本作で見事なコメディエンヌぶりを発揮した深津だが、初日を迎えるまでは落ち着かない日々を過ごしていたという。「今日こうして、たくさんの方が楽しみに待っていてくださったことを自分の目で確かめることができ、安心しています」と満員の客席に向かい、晴れやかな笑顔で挨拶した。
劇中、落ち武者の幽霊を演じた西田は、「秋晴れの今日、紅葉狩りにも行かずに劇場に来てくださっているみなさんたちは、真に、真に、我々の大好きな人たちです。愛しています!」と観客に向けてほとばしる感謝を言葉で表した。
すると、三谷監督作品初参加の竹内も、堅物の検事役で、見えない犬と演技することになった中井も、本作でタップダンスを披露している阿部も、49歳で俳優デビューしたKANも、すべての登壇者が観客に向けて、「愛しています!」「大好きです!」と感謝の言葉を述べながら、コメディ映画にふさわしく笑いにあふれたトークを繰り広げた。
なかでも三谷監督は「今までも試写会などを行ってきましたけど、試写会の方たちはタダ見の人たちですから除外して(笑)、今日来てくださったお客さんが、本当のお客さんです。みなさんの笑い声で、この『ステキな金縛り』は完成いたしました! 愛しています!」とハイテンションで観客に語りかけていた。
今年、生誕50周年を迎え、ますますやる気満々の三谷監督。今年は舞台、映画、小説と8本もの新作を発表するという。本作は、その集大成ともいえる作品となった。
また、この映画は被災地の仙台でも試写を行ったが、悲しいシーンや感動的なシーンですら笑いが起こるほどだったという。西田は「みなさんが喜んでくださって、復旧、復興のモチベーションが上がったと言ってもらえた」と、笑い声の絶えなかった観客の反応に感激もひとしおの様子だった。
最後は、観客が星(スター)型のパネルを手にしてフォトセッションに参加、まさに劇場が満点の星空と化していた。
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