FLOS
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空間を一変させる革新的な照明設計

コロナ禍で住み替えやインテリアの見直しが増えている。間取りの変更、家具の入れ替えと共に、空間演出による居心地を左右するのが照明器具だ。1962年にミラノで創設され、建築と照明の関係性を見据えた世界的なデザイナーたちによりイタリアの照明業界を主導してきたFLOS(フロス)の2021年秋の新製品情報が届いたので紹介する。

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機構再設計で復刻 DIABOLO

中国の伝統的な玩具の特徴である水平な砂時計の形にちなんで名付けられた「DIABOLO」は、イタリアデザイン界の巨匠アキッレ・カスティリオーニが98年にデザインした最後の作品で、約10年後に生産が中止されていたペンダントランプ。このたびデザインはそのままに、技術改良によりこのデザインの特徴である上下するメカニズムを再設計して復刻を果たした。

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ランプの機構は天井に取り付けられた細長い円錐形の中に隠されており、その丸みを帯びた先端からはシンプルな電源コードが出て、その下の大きな円錐形のシェードを支えている。

円錐形のシェードを下げることにより、2つの円錐形の間の距離が発生し、光の効果を変化させる。全長95cmで天井の高い空間を機能的に演出する。

最先端技術で復刻 CHIARA

69年に世界的な建築家マリオ・ベリーニがデザインした、磨かれたステンレススチールのシートをカットして円筒状に巻いただけのシンプルで象徴的な作品が、最先端技術で復刻された。

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光源はこの折り紙を丸めた円筒形の中にあり、光は修道女のウィンプルとヴェールを模した大きな帽子部分のシェードで反射・拡散される。

オリンピックのトーチをデザインしたペアのBELL HOP F

ロンドンオリンピックのトーチのデザインしたことでも知られるエドワード・バーバーとジェイ・オズガビーが19年に発表した充電式テーブルスタンドに、フロアタイプが追加された。

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手触りの良い安定したコンクリートのベースにアルミニウムのボディ、そしてオパールガラスのディフューザーと、異なる素材を使いながら色の組み合わせによって互いの良さを引き立てるカラーバリエーションも魅力だ。

マイケル・アナスタシアデスの緻密な作品 COORDINATES C&W

アートと工業デザインの良さを兼ね備えた作品で人気のマイケル・アナスタシアデスが、ニューヨークのフォーシーズンレストランのためにデザインした「COORDINATES」のペンダント照明とフロアスタンドは、今年の春に発売されていた。この秋、そのシーリングタイプと、壁面を飾るアートモジュールのように使用できるウォールタイプが登場した。

デザインはデカルト格子の数学的な精密さからインスピレーションを得ており、シャンパンゴールドのアノダイズド処理されたアルミ押出材とオパールホワイトのプラスチックシリコンのデフューザーが、緻密で繊細な印象を与える。

電線がデザインに WIRELINE

「WIRELINE」は、デザインユニットのフォルマファンタズマが電源ケーブルを美的要素と捉え17年に発表した「WIRERING」の進化版。

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(C)Tommaso Sartori

長細いケーブルをベルトのように平らなラバーにし、LED搭載のガラスの灯体が光を拡散する。天井高や設置スペースに応じて柔軟な設置が可能で、LED照明の可能性を最大限活かした革新的な設計で、住空間に自由で優雅な曲線を描くアーティスティックな製品だ。

美術館のようなショールーム 照明の世界観を体感

照明は、器具の形状だけでなく、光の拡がり方や影、質も重要だ。FLOSの一連の製品も、その奇抜な衣装だけでなく、実際の空間で光の佇まいを体感するとその偉大さがよくわかる。

81年創設の日本フロスが運営するショールームFLOS SPACE TOKYOが都営大江戸線の赤羽橋駅すぐ(東京都港区東麻布1-23-5 PMCビル8F、予約制TEL 03-3582-1468、営業時間11:00~17:00、土・日・祝日定休)にあるので、ぜひ寄って体感してみて。(文:fy7d)

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