第8回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞した岡崎京子の人気コミックを実写映画化した『ヘルタースケルター』。写真家の蜷川実花が監督をつとめ、沢尻エリカ主演でも話題になっているこの作品の公開初日が7月14日に決定したことが明らかになった。
本作は、美しく幸せになりたいという欲望を持った主人公りりこが、耳と性器以外の全身を整形手術してモデルとしてデビューし、トップアイドルへの道を駆け上がるも、後遺症の悪化で心身ともに破滅へと向かっていく姿を描いた作品。
前作『さくらん』より前から、本作の映画化を希望していたという蜷川監督は、1月中旬のクランクインを控え、「7、8年待ち続けました。こんなに自分の人生で何かを待ったことはなく、今これからクランクインできることにとても興奮しています」とコメント。
沢尻を主演に起用した理由については「女性の持つ驚くほどのか弱さと、図々しいほどのたくましさを持つこの主人公を演じられるのは、歓声と罵声を浴び続けた沢尻エリカ以外、今のこの東京では考えられません」と明かした。
一方、主演の沢尻は「この作品に衝撃を受けて、とにかく面白い、りりこをやってみたいと長い間願ってきました。『この作品はきっと私に合う』と周囲が言うほど、やりがいのある役なので、実花ワールドにどう染めてもらえるか、今から楽しみです」と話し、「豪華なキャスト、一流のスタッフが集結する作品なので、現場でクリエイトしながら、ぶつかっていきたいなと思っています。気合は十分です。沢尻、女優として、ひと肌脱ぎます」と約4年半ぶりの映画主演作にかける意気込みを語った。
原作者の岡崎京子は1996年に交通事故に遭って以来、リハビリに励み執筆活動を行っていないが、映画化を承諾した理由について「新しい作品が描けない今、自分の作品に新たな命が吹き込まれることに興味がある」と話していることを弟の忠さんが明かしている。
共演には、とある事件を追うなかでりりこに興味を抱いていく検事・麻田を大森南朋が、りりこのマネージャー・羽田を寺島しのぶが演じるほか、綾野剛、水原希子、新井浩文、鈴木杏、寺島進、哀川翔、窪塚洋介、原田美枝子、桃井かおりなど豪華俳優陣が顔を揃えている。
『ヘルタースケルター』は7月14日より丸の内ピカデリーほかにて全国公開される。
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