『BECK』や『20世紀少年』シリーズなど、数々のエンターテインメント大作の監督をつとめてきた堤幸彦の新作『MY HOUSE』が発表され、その内容がホームレスを題材にした社会派モノクロ映画であることが明らかになった。
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構想5年を費やしたという本作は「TOKYO 0円ハウス 0円生活」などの著者で路上生活者の実態を明かしてきた建築家・坂口恭平の雑誌記事を堤監督が目にしたことが発端。
「鈴木さんという路上生活者の機智に富んだ生き様は、現代社会への痛烈な批評である」と語る堤監督は、「50代後半となった今、そろそろ社会に対して思うことを作品に反映させてみたいと思い始めている。『MY HOUSE』はその最初の試みだ」と本作にかける意気込みを述べた。
その気合いの表れとも言えるのが、堤監督が今まで得意としてきた音楽を多様する演出を封印、さらには「観客の想像力を喚起させたい」との理由からモノクロで撮影されていること。堤監督は「すべてが挑戦だった」と振り返った。
映画の内容については「実在の人物をモデルにして主人公を造形し、その周辺にエリートコースが用意された中学生、人嫌いで過剰に清潔好きになってしまった主婦を配することで、都会の片隅の生体系を描き出そうと思った」とコメントした堤監督。自身の故郷、名古屋を舞台に、キャストはシンガーソングライターのいとうたかお、石田えり、村田勘、板尾創路、木村多江が明らかになっている。
『MY HOUSE』は5月26日より新宿バルト9ほかにて公開される。
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