古代ローマの浴場設計技師が、現代日本のお風呂にタイムスリップするという奇想天外なストーリーと、日本を代表する濃い顔の俳優陣が古代ローマ人を演じていることも話題の『テルマエ・ロマエ』。この映画が4月28日に公開となり、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた初日舞台挨拶にキャストの阿部寛、上戸彩、北村一輝、竹内力、宍戸開、笹野高史、市村正親と、原作者のヤマザキマリ、武内英樹監督が登壇した。
日本を代表する濃い顔俳優で、古代ローマ人を演じた阿部は「みなさんの力をお借りして、テルマエ現象としてこの映画を流行らせて行けたらと思います」と挨拶。同じく古代ローマ人を演じた北村は「もともと原作が大好きで、すごく面白い作品だと思っていますので、お友だちに1人でも多く宣伝していただき、この映画の成功を祈っていただければ」とアピール。
一方、劇中で「平たい顔族」と称される典型的日本人顔の上戸は「何も考えなくても楽しめる映画。小さなお子さんからおじいちゃんおばあちゃんまで、みなさんが明るくなったらいいなと思っています」と話し、上戸の父親役を演じた笹野は「今まで誰も考えつかないようなところに視点をおいて、お風呂という日本独特の文化に目をつけた見たことのないような映画」と話していた。
本作はイタリアのウディネ・ファーイースト映画祭でも上映。3日前にそこから戻ってきたばかりという竹内監督は「1200人の会場に入りきれなくて、100人くらいあぶれてしまった。あまりにも見たい人が増えたので、特別に『テルマエ・ロマエ』をもう1回上映してくれることになった」と報告。「阿部さんがウォシュレットを使用するシーンでは、劇中にも関わらず拍手が起こっていた」と話すと、観客から大きな拍手が贈られていた。
また、この日は、劇中で古代ローマ人を演じた阿部、北村、宍戸、市村と、平たい顔族の役ながら濃い顔の竹内を交えた5人のうち誰が濃い顔かを争う「日本一濃い顔の俳優決定戦」も行われた。
これまでも北村抜きでは争われていたものの、勝負がつかなかったという経緯があるだけに、北村は「あまりいい予感がしない。もし選ばれたら仕事に支障を来すんじゃないか」と不安顔。そうしたなか、観客の拍手による投票で、見事「日本一」に輝いてしまった北村は「ホントですか、これ? いやあ」と何とも言えない表情を浮かべ、「これだけ拍手をもらって微妙な気分というのも、あまりない経験」と苦笑し、笑いを誘った。
一方、敗れた阿部は爽やかな笑みを浮かべ「いやぁ、悔しいですね」とコメント。「20年間ずっとソース顔とか言われて苦しんできたんですけど、これでやっとスッキリしました」と話し会場を沸かせていた。
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