日本最古の映画会社・日活の創立100周年記念企画となる「生きつづけるロマンポルノ」。そのスタート直前となる5月10日に、「女子限定 ロマンポルノ“予習”イベント」が開催され、人気コラムニストの辛酸なめ子が登場。映画ライター・久保玲子のMCで、ユニーク発言満載のトークが繰り広げられた。
今回、初めて日活ロマンポルノを鑑賞したという辛酸。「昭和のエロスが凝縮したような感じ」と感想を漏らし、「73年から75年のベビーブームは、このロマンポルノの影響で人々が性行為をしたくなって出生率が上がったんでしょうか」と珍解釈。今の少子化解消のためにもこういう映画がもっとあってもいいのではないかなどと語り、場内を沸かせた。
また、前田敦子似の出演女優がいたり服もおしゃれだと、女性ならではの見方を披露。また、女性が、今ではなかなか売っていないような白いブラとパンツ、男性も白いブリーフが多いことを指摘し、「(白い下着は)当時のエロスの象徴だったのでしょうか」と質問。久保は「『天使のはらわた 赤い教室』でも『白がワイセツなんだ!』と言うシーンがあるので、白にかき立てられる男の心情があったのでは」と解説していた。
さらに「前張り」について「どういう材質だったのでしょうか? ガムテープのような感じ?」などと突っ込む辛酸に久保も「いや、経験がないのでわかりませんが」とタジタジ。久保は「女優さんが、前張りのことを考えると憂鬱になると仰るくらい面倒なものらしい」とも明かし、辛酸はさらに興味をかき立てられた様子だった。
1971年から88年に至る17年間に1100本もの作品が作られ、相米慎二、崔洋一、周防正行など数々の才能を発掘した日活ロマンポルノ。今回の記念企画では、映画界の重鎮・蓮實重彦、山田宏一、山根貞男の3人が32タイトルを厳選、上映される。また、より多くの女性にリラックスして見て欲しいと「女性専用シート」を用意しているのも見どころだ。
「生きつづけるロマンポルノ」は5月12日よりユーロスペースほかにて全国上映される
。
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