弱冠27歳の草野翔吾監督のデビュー作となった『からっぽ』。この映画の東京公開初日舞台挨拶が6月16日にヒューマントラストシネマ渋谷で行われ、清水尚弥、平愛梨、大杉漣、宮下順子、山本浩司、向清太朗(お笑いコンビ「天津」)、草野翔吾監督が登壇した。
自らの存在の不安定さから、「テレポート」という特殊能力を持ってしまった少年の物語である本作は、群馬県桐生市を舞台に撮影され、今年5月の群馬先行公開を経て東京公開を迎えた。
テレポートすると裸になってしまう主人公を演じた清水は「台本を読んで、どうしようと思ったけど、撮影初日の1番最初のシーンからスッポンポンで、思い切りがついてよかった」と振り返った。
一方、シーナ役のイメージに合わせてショートカット姿を披露した平は、同い年の草野監督に対し「頭に来ることもあった」と不満を口にすると、清水については「銭湯から出て、家に戻り服をたたむシーンがあるんですけど、本当にトロいんですよ!」とダメ出し。
さらに監督がなかなか撮影をしてくれなかったシーンについては「どうしよう、撮影してくれないってイラッとしちゃって。でも、監督がイライラする気持ちになるように演出してくれたのかな」と話すと、草野監督は「そうです」と答え、笑みを浮かべていた。
そんな草野監督の学生時代の作品にも出演していたという大杉は「5年前の出会いから変わらず、草野監督は映画に対して真っすぐで、やんちゃな方。(学生時代に続き)2作目が公開され、父親にも似た気持ちになる」と述べ、インディペンデント映画である本作については「こういった映画が映画館で上映されることは作り手として嬉しい」と語った。
また、この日は存在感が薄いあまりテレポートしてしまうという物語にちなみ、存在感が1番薄いのが誰かを決める催しも。登壇者による指差しの結果、主役を演じた清水が3票を集め1番となり、当の清水は戸惑いながらも「嬉しいです」と答えていた。
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