9人の男たちが刑務所から脱走し、一台のバンに同乗し旅を続けるなかで失ったものを取り戻していく姿を描いた『ナイン・ソウルズ』。9年ぶりにニュープリントで劇場公開されているこの映画のトークイベントが7月6日に渋谷ユーロスペースで行われた。
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登壇したのはキャストの板尾創路、渋川清彦と豊田利晃監督。監督が「今日は9年前の映画を映画館に見に来ていただき光栄に思っています」と挨拶すると、板尾は「僕も監督と同じ気持ちです。今日は雨のなか、もっと楽しいことがあるんちゃうかなと思うんですが、そんななか、これを楽しいと思って来ていただいた方……大好きです(笑)」と話した。
渋川は「レディース・アンド・ジェントルマン!」と呼びかけるも、板尾から「はい。すべりましたぁ」と突っ込まれ会場を沸かし、「最近、こういうこととか、結構やらされたりするんですよ」と続けると、板尾から「急にそんなことされたら、ビックリするわ!」と再度、突っ込まれていた。
また、印象的なシーンを尋ねる質問に、板尾が挙げたのは「雨のなか、原田さんがずっと走っているシーン」。「当時、芳雄さんが、『なんで(原田演じる)虎吉は、雨のなか走るんだって』って言ってて、何かすごく怒っていたのがすごく印象的だった。僕はそのシーンには関わっていなかったのですが、確かに一番最初に見たときは、何とも思わなかったんですが、何度か公開時に映画館で見て、『あ〜、この虎吉の雨のなか走るシーンは、いいシーンだなぁ〜』って思った」と話すと、「すごく意味あるのシーンで、すごく好きなシーンだということを、機会があれば、原田さんに言おう言おうと思っていたのに……」と伝えられなかった気持ちを述べていた。
一方、渋川は原田との思い出について「俺がいなくなるシーンで……、そのシーンを自分で見たら全然伝わってこなくて。自分のなかで、モヤモヤした気持ちが残っていたため、その日の打ち上げで酔っ払って芳雄さんに『俺、全然わからないっすよ』って言ったら、芳雄さんから『俺だってわかんねぇよ』って言われて。あれだけ長くやってる人もわかんないんだったら、いいのかなって思え、その言葉に救われました」と振り返っていた。
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