福山雅治が主演し是枝裕和が監督した『そして父になる』が第66回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した。
同作は、6年間、我が子と信じて育ててきた子どもが取り違えられていたことを知った男性と家族の葛藤を描いた人間ドラマ。審査員をつとめたニコール・キッドマンが涙したことも報じられている感動作だ。14歳の柳楽優弥が史上最年少でカンヌ映画祭男優賞に輝いた『誰も知らない』も手がけた是枝監督にとって再度の快挙となった。
日本時間の27日未明に行われた授賞式に出席した是枝監督は「一足先に帰った福山さんはじめキャストのみなさん、来られなかったスタッフのみんなとこの賞を分かち合いたいと思います。また非常に個人的な話ですが、今回の父と子どもの話を描くにあたり感謝を述べます。僕を子どもにしてくれたもう亡くなった父親と母親、そして僕を父親にしてくれた妻と娘に感謝します」とスピーチした。
公式上映に出席し、一足先に帰国した福山は「是枝さん、本当に本当におめでとうございます!」と受賞を祝し、「改めて、カンヌに連れていっていただけた喜びを実感しています。あの10分を越えるスタンディングオベーションのなかで感じた『届いた!』という手応えが、審査員賞という形で監督の元に届けられたことを心から嬉しく思います。是枝監督が日本に戻られたら、みんなでお祝いしたいです」とコメントを寄せた。
また福山の妻役を演じた尾野真千子も「この度は審査員賞受賞、誠におめでとうございます。この作品に出演できたことを改めて嬉しく思います」と受賞を喜んだ。
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