第70回ヴェネチア国際映画祭が開幕、ジョージ・クルーニーらに大きな歓声
第70回ヴェネチア国際映画祭が現地時間8月28日に開幕し、オープニング作品『ゼロ・グラビティ』が、上映された。オープニングセレモニーにはキャストのサンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー、アルフォンソ・キュアロン監督らも参加し、祭典の幕開けを華やかに彩った。
同作は、宇宙の無重力空間に放り出されてしまった人間の絶望、そして生への渇望を描いた3D作品。SF3D作品がヴェネチア映画祭のオープニング作品になるのは今年が初めてだという。
上映前には記者会見も行われ、立ち見が出るほどの盛況ぶり。ブロックや監督も拍手で迎えられたが、イタリアで大人気のクルーニーが入場すると一層大きな拍手と歓声が上がっていた。
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』なども手がけたキュアロン監督は、本作の見どころについて、「ほとんど2人しかキャラクターが登場しない点がユニーク。想像を絶する困難な環境を通して、彼らが大きな旅を経験するのが魅力だと思った。たとえ宇宙空間の話でも観客が感情的にキャラクターたちに親近感を感じられることがポイント。またドキュメンタリーではないので、映像表現には自由があったが、その一方で、できる限りディテールの正確さを求めたかったので多くのリサーチをした」と語った。
一方、クルーニーは役作りについてジョーク交じりで「サンドラと一緒にヨガに励んだんた。サンドラの方が僕よりずっと大変だったと思うよ。僕はただ酔っぱらっていただけ。もっとも大変だったのは、身体はスローに反応しなくちゃならないのに、セリフは早く喋らなくてはならないこと。その点サンドラは素晴らしかった。彼女の演技に学ぶところが大きかったよ」と共演者を称えた。
またブロックは「私は宇宙空間のことをほとんど知らなかったから専門家からいろいろな話を聞いた。みんなメッセージを残すとすぐに折り返し電話をくれたから、とても助かったわ」と役作りについて明かした。
第70回ヴェネチア国際映画祭は9月7日まで開催される。審査委員長を『ラスト・エンペラー』のベルナルド・ベルトルッチ監督がつとめるほか、坂本龍一や仏女優ヴィルジニー・ルドワイヤンらが審査員をつとめているのも話題のひとつだ。
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