最高視聴率62.9%を記録し、日本中を涙させた大ヒットドラマを映画化した『おしん』の海外プレス向け記者会見が10月8日に日本外国特派員協会で行われ、おしん役の子役・濱田ここねと母親役の上戸彩、そして初代のおしんでもあり映画にも出演している小林綾子らが出席した。
貧しさのなかで成長していくおしんの少女時代を描いた本作。主役に大抜てきされた濱田は、撮影中に両親と離れて過ごさなければいけなかったことが本当につらかったようで「ずっと泣いていました」と照れ笑い。極寒でのロケも過酷だったようだが、「監督も厳しくて、『なぜできないんだ!』『できないなら、やめろ!』と言われて本当につらかった」と撮影を振り返った。
そんな濱田を見守り続けた上戸は、撮影中の様子について「ここねちゃんのことをできるだけ愛してあげたいと思った。監督にどんなに怒鳴れても笑顔で頑張っている姿を見ると愛おしく、助けてあげたいと思った」と明かし、「それが映像に出ていると嬉しいなと思います」と話していた。
また上戸は台湾の記者から2つの質問を受け、「あなたのお腹のなかの“おしん”はいつ頃生まれそうですか?」と子づくりに関しても聞かれたが、「お腹のなかのおしんの質問で頭がいっぱいになってしまって……」ともう1つの質問内容を忘れてしまったことを打ち明け苦笑い。子づくりについては名言しなかった。
日本での大ヒットに加え、世界68の国と地域で放映され世界中の人々を感動させた『おしん』だが、それから30年を経て映画化されることの意味について小林は「今まで『おしん』を知らなかった若い人にも、親子の思いやりなど、人として大切なことを伝えられると思う。前の作品を知る人にとっても知らない人にとっても心に残る作品だと思う」と話していた。
海外での配給も視野にいれた作品で、「アジア数ヵ国で、すでに良い条件で交渉中です」と製作陣。「おしんのように出稼ぎをして、東南アジアに(映画を)売っていきたい」と意気込んでいたが、イタリア人記者が号泣したという話を聞くと「ヨーロッパでの配給は考えていなかったのですが、これからは猛烈に売り込んでいきたい」とさらなる意欲を示していた。
会見では、ドラマ放映時に同じ特派員協会で会見に臨んだ小林の幼い日の写真が披露されるシーンもあり、会場からは驚きの歓声が上がっていた。
映画『おしん』は10月12日より全国公開される。
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