これまで女優一筋でやってきた吉永小百合が成島出監督とともに初めて企画にも挑戦した『ふしぎな岬の物語』。この映画の製作発表会見が12月18日に帝国ホテルで行われ、吉永と成島監督のほか、キャストの阿部寛、笑福亭鶴瓶、原作者の森沢明夫が登壇した。
千葉県明鐘岬に実在する喫茶店を舞台に綴られた森沢による「虹の岬の喫茶店」が原作。岬の先端に立つ小さなカフェに集まる人々と女店主の心温まる交流が描かれていく。吉永が演じるのがカフェの女店主・悦子で、その悦子を献身的に守り続ける甥の浩司役に阿部、音信不通だったが突如戻ってきた常連客の娘みどり役に竹内結子、30年間カフェに通い続け、悦子と浩司を支えてきた常連客のタニさんを鶴瓶が演じる。
この日は会見に先駆け吉永と成島監督が登場。吉永は「長いこと映画の仕事を、俳優一筋でやってまいりましたが、今回このような形で企画という立場に立ちまして、最初にご挨拶をするということで大変緊張しております」と照れ笑い。新人なので監督にご迷惑をおかけしていると思うと話すと、「撮影に入りましたら3倍返しで、しっかり演技したい」と続け、笑いを誘った。
阿部は「事務所の大先輩であった吉永さんと初めてお仕事をさせてもらえるということで非常に光栄に思っています。全勢力を注いでこの役をやってみたいと思います」と挨拶。鶴瓶は「この話が来たときにタモリさんに言ったんですよ。僕はすごい愛される役だって。そしたらタモリさんが、あの役はもともと僕に来てたんだけど、2月3月は『笑っていいとも!』が終わるので忙しいと吉永さんにお断りしたんだって言ってた」と明かし、会場を沸かせた。
また今回、吉永はキャストの2人に出演を依頼する手紙を書いたそうで、鶴瓶は「お手紙をいただいたんで、絶対、断れないでしょう」とまたまた笑わすと、「僕は本当に喜んでやらせていただくし、どんなスケジュールでも全部開けておく」と語り、タモリに差を付けていた。
一方の阿部は、吉永から役作りについて「すごくストイックで、役を深く掘り下げていらっしゃる。『テルマエ・ロマエ』ではものすごい肉体美をお作りになりましたでしょう」と声をかけられ、恐縮した様子で「ご覧になってくださったんですか」と照れ笑いを浮かべていた。
『ふしぎな岬の物語』は2014年秋より全国公開される。
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