【2013年映画ベスト6/若手監督に注目 米国編】ゾンビ青春ものから怒濤のホラーまで
2013年も良作がたくさん上映されました。みなさんは、映画館へ何度足を運びましたか? なかには1度だけでなく、2度、3度と見に行きたい!と思わせる作品もあったはず。ここでは、これからの映画界を引っ張っていく若手映画監督による作品に注目。日米、それぞれ3作品を選出しました。続いてアメリカ編!
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『ウォーム・ボディーズ』
アイザック・マリオンのYA小説「ウォーム・ボディーズ ゾンビRの物語」を実写映画化。ゾンビと人類が戦いを繰り広げる近未来が舞台と聞くと、よくある設定に聞こえるが、本作はデートムービーとしても楽しめる異色のゾンビ青春もの。食糧である人間を探しに街に繰り出したゾンビのRが、あろうことか人間の女性に心を奪われてしまった! ほかのゾンビに襲われている彼女を救いだしたRだったが……。ゾンビの切ない恋心というこれまでになかった題材を仕上げたのは、『50/50 フィフティ・フィフティ』のジョナサン・レヴィン監督、37歳。普段はゾンビものは苦手という女性にもおすすめ。
『キャビン』
バカンスに訪れた若者たちが人里離れたキャビン(山小屋)で、ひとりまたひとりと襲われていくというホラーの定番を、ひねりのある設定で新たなジャンルへと引き上げたSFホラー。2011年製作の映画であり、今ではハリウッドスターに上り詰めているクリス・ヘムズワース(『マイティ・ソー』シリーズ、『ラッシュ/プライドと友情』)が襲われる若者のひとりとして出演しているのも見どころ。ありがちな前半から、思わず笑ってしまうほどの展開を見せる怒涛の後半は必見。『クローバーフィールド/HAKAISHA』の脚本家であるドリュー・ゴダード、38歳がメガホンを執っている。
『クロニクル』
新人、ジョシュ・トランクがメガホンをとった低予算SFアクションながら、全米初登場1位を記録して大きな注目を集めた作品。ある日、突然手に入れた特殊能力によって小さなイタズラを重ねていた3人組の高校生が、いつしかその能力に翻ろうされていく。『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』でよく知られる、ファウンド・フッテージと呼ばれるモキュメンタリーの手法を使い、予測不能な展開と若者たちの心情をリアルにすくい取る。トランク監督は1985年生まれの28歳で、今後の活躍にも期待したい。(文:望月ふみ/ライター)
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