大林宣彦監督最新作『野のなななのか』の完成披露舞台挨拶が1月31日にスペースFS汐留で行われ、キャストの品川徹、常盤貴子、安達祐実、寺島咲、村田雄浩、左時枝、窪塚俊介、山崎紘菜と、大林監督らが登壇した。
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本作は、北海道は芦別市から声がかかった大林監督が、20年前から校長をつとめている映画学校を中心に同市で撮られた作品。この日は清澤茂宏(きよさわ・しげひろ)芦別市長も駆けつけ、作品の完成を喜ぶと「この映画を見ていただいて、1人でも多くの方に芦別の素敵な風景を感じ取っていただき、町に来ていただけたら嬉しい。何もない街ですけれど、心が温かい、そんな人間ばかりが集まっております。小さな町で作っていただいた、この大切な作品を芦別市の財産として、長く語り継いでいければと思っています」と挨拶した。
また、大林監督は自ら全体の進行をつとめると、キャスト1人ひとりの簡単な役回りを説明後、「詳しいことはプレス(資料)に書いてありますので」と言って会場を沸かすと「ご挨拶は時間がもったいないですから、いきなり1ミニッツスピーチで」と登壇者たちに短く的確に話すよう、プレッシャーをかけた。
この言葉を受け、寺島は「去年の夏にこの映画の撮影をしていたんですけど、芦別のみなさんや監督、共演者に支えられて、本当に楽しい撮影でした」とコメント。
山崎は「手短にという話だったので、私は言いたいことを2つだけお話したいと思います。1つめは私のような戦争を知らない世代に、この映画をぜひ見てほしいこと。2つめはこの映画を見て芦別というところを第2の故郷にしていただきたいなと思います」と話した。
また安達は「憧れの大林監督の映画に出られるということで、すごく嬉しく、夢じゃないかと思って、撮影当日まで『これは夢だ』と思って過ごそうとしました」と振り返ると、台本を読んでもやっぱり予想できない部分がたくさんあったと明かし、「まさか私がこのようなシーンにと思うシーンもたくさんあって、グリーンバックが撮影中もたくさん出てくるんですけど、私がグリーンバックになるなんてというような場面もあった(笑)。完成した映画を見てすごく感動しましたし、大林監督の摩訶不思議な映画はこうやって作られているんだと思って、とても幸せになりました」と語っていた。
一方、常磐は「いかんせん時間がないので端的に申し上げますね」と断りを入れると、「常盤貴子、夢が叶いました!」と、憧れの大林映画に出たいと思っていた夢が実現したことを告白。「その夢が叶って本当に、今私は幸せ絶頂期です!」と笑顔でアピール。
こうした発言を受け、大林監督は「時間通りに収めるのが我が俳優部のすごいところ」と手短に舞台挨拶を済ませた出演者を褒め称えると、「監督だけが時間通りに収めなくて2時間41分の映画になりましたけど」と続け、笑いを誘っていた。
『野のなななのか』は5月17日より有楽町スバル座ほかにて全国公開となる。
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