宮沢りえ主演で、直木賞作家・角田光代の同名ベストセラー小説を映画化した『紙の月』。この映画の主題歌がヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコの「Femme Fatale」に決定したことがわかった。
・ルー・リードが71歳で死去。俳優としても『ブルー・イン・ザ・フェイス』などに出演
本作は、真っ当な人生を歩んでいたはずの平凡な主婦が起こした巨額横領事件をベースにした作品。何不自由のない生活を送っていたはずの彼女に何が起きたのかを、『桐島、部活やめるってよ』で日本アカデミー最優秀作品賞などに輝いた吉田大八監督が描いていく。
ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(ヴェルヴェッツ)は、ルー・リードとジョン・ケイルを中心に1965年に結成されたアメリカのロックバンド。1973年までに5枚のオリジナル・スタジオ・アルバムを残している。活動中には商業的な成功を得ることはできなかったが、多くのアーティストがその影響を口にするなど、現在でもその評価は上がり続けている。
主題歌「Femme Fatale(邦題「宿命の女」)」は、アンディ・ウォーホルの提言によって、そのヴェルヴェッツにドイツ生まれの女優でモデルでもあるニコがリードヴォーカルとして参加し、制作された名曲。ヴェルヴェッツ・アンド・ニコの楽曲が映画の主題歌に使用されるのは、日本では初めてのこととなる。
『紙の月』プロデューサーの池田史嗣(松竹)は「まさか、本当に使用許諾が下りるとは思っていませんでした。ヴェルヴェッツはまさにロック界のレジェンド、後世への影響力はビートルズに匹敵するバンドで、日本映画での使用が認められたことを光栄に思うと同時に、古今東西あらゆる楽曲の中でこの作品に一番相応しい最高の曲を得たこと、吉田大八監督とともに狂喜しています」と話している。
『紙の月』は11月15日より全国公開となる。
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