戦後70年の節目の年を迎える今夏、役所広司主演で映画化される『日本のいちばん長い日』の特報映像が解禁となった。
本作は、第2次世界大戦で日本が降伏を決定した8月14日から、翌15日に天皇による玉音放送で敗戦が伝えられるまでの緊迫の24時間を描いた半藤一利の傑作ノンフィクション「日本のいちばん長い日 決定版」を映画化したもの。降伏に反対する一部の軍人たちが14日深夜から15日にかけて起こしたクーデター未遂事件。玉音放送を阻止しようとする彼らが皇居を一時占拠した様子が描き出される。
今回は、これに2014年に宮内庁が発表した「昭和天皇実録」や、昭和天皇とともに戦争を終結に導いた鈴木貫太郎首相の姿を描く「聖断」(半藤一利著)の要素も加え、今だからこそ描ける歴史の真実に迫る作品になっている。
メガホンをとったのは『クライマーズ・ハイ』『わが母の記』の原田眞人。キャスト陣には前述の役所をはじめ、本木雅弘、松坂桃李、堤真一、山崎努ら、ベテランから若手まで、日本映画界を代表する面々が顔を揃える。
解禁となった特報映像は、役所扮する主人公の陸軍大臣・阿南惟幾(あなみ・これちか)が「どうやったら、戦争を終結させられるか」とつぶやくモノローグからスタート。一億玉砕、総決起の気風が渦巻く陸軍の頂点に立つ彼の苦悩している様子が映し出される。
一方、本木演じる昭和天皇も登場。7年ぶりのスクリーン復帰となる彼が、国民を思って平和を求める天皇を演じる。太平洋戦争をテーマにした映画は数多く存在するが、昭和天皇の姿・声をはっきりと描いた日本映画は本作が初となる。
戦後70年、平和憲法の改正や、日本が右翼化しているという声も上がる中、70年前の日本を動かしていたトップたちが、どうやって終戦にこぎつけたか? “日本のいちばん長い日”を描いた本作に注目だ。
『日本のいちばん長い日』は8月8日に公開となる。
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