エンニオ・モリコーネにスポットを当てた音楽ドキュメンタリー映画『ENNIO』(原題)の邦題が『モリコーネ 映画が恋した音楽家』に決定した。新型コロナウィルスの影響で公開延期となっていたが、2023年1月に全国順次公開されることが分かった。また10月24日から開催される第35回東京国際映画祭「ガラ・セレクション」にて特別上映されることになった。
唯一無二の旋律であらゆる映画に愛と命を吹き込んだ天才音楽家の真実の姿とは?
エンニオ・モリコーネは2020年7月に逝去。享年91歳だった。
1961年以来、500作品以上という驚異的な数の映画とTV作品の音楽を手がけてきた。なかでも日本でも超ロングランヒットを記録、アカデミー賞外国語映画賞にも輝き、人生の喜怒哀楽のすべてを表すような旋律で情感豊かな映像と共に、人々の心に永遠に刻まれた『ニュー・シネマ・パラダイス』(89年)を始め、ジュゼッペ・トルナトーレが監督するほぼすべての映画音楽を手がけた。
本作は、『ニュー・シネマ・パラダイス』はもちろん、『荒野の用心棒』(64年)、『アンタッチャブル』(87年)、『ヘイトフルエイト』(15年)など、エンニオが音で命を吹き込んだ45作品にも及ぶ数々の傑作の名場面と、最高の音響環境で再現された日本公演を含むワールドコンサートツアーの演奏で、巨匠の伝説を紐解いていく。
本作は、そんな師弟関係とも呼べる2人による最後のタッグであり、トルナトーレ監督だからこそ引き出せるモリコーネ自身の葛藤と栄光に迫る圧倒的音楽ドキュメンタリーに昇華した。
さらに、クエンティン・タランティーノを始め、クリント・イーストウッド、ウォン・カーウァイ、オリバー・ストーンなど70人以上の監督やプロデューサー、音楽家たちのインタビューが「どうやってエンニオは偉業を成し遂げたのか」、その秘密を解き明かすと同時にエンニオのプライベートライフとコメント、初公開となるアーカイブ映像によって、この愛すべき天才のチャーミングな人間性を浮き彫りにする。
唯一無二の旋律であらゆる映画に愛と命を吹き込んだ天才音楽家の真実の姿とは? 彼と同じ時代を共にしたという奇跡に改めて感動を覚える、圧倒的音楽ドキュメンタリーとなっている。
なお、モリコーネ自身が生前から計画をしていたオフィシャル・トリビュート・コンサートが、11月5日と6日の2日間に渡って、東京国際フォーラムで開催されることも決定。エンニオの次男でもあるアンドレア・モリコーネが指揮を務め、ワールド・プレミアともなる本コンサートは、モリコーネの珠玉の名曲を、映画の名シーンやここでしか見られない秘蔵映像とともにオーケストラが奏でる音楽を楽しめるコンサートとなっている。
2023年1月より全国順次公開。
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