第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門のオープニングフィルムに選出された河瀬直美監督最新作『あん』のレッドカーペットイベントと公式上映が現地時間5月14日(日本時間5月15日)に行われ、河瀬直美監督、樹木希林、永瀬正敏、内田伽羅、ドリアン助川(原作者)が登場した。
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メイン会場となったパレ前のレッドカーペットに100台以上のカメラが集まるなか、日本人女性監督として最多7回目のカンヌ出品となる河瀬監督が樹木らと登場すると、一斉にフラッシュが炊かれ、「キキ! カワセ!」といったかけ声が飛び交った。
その後、5人は上映会場に移動し、舞台挨拶に登壇。チケットは完売し、会場は約1100人が詰めかけ満員御礼の状態に。そうしたなか、登壇者を代表して河瀬監督が「ある視点のオープニングには、かつて偉大な作家の方々もセレクションされていて、そのような場所に今回『あん』という作品でみんなと一緒に戻ってこられて本当に光栄です。今回は初めて原作のある小説の映画化ということで、私には多くのチャレンジがありました。その素晴らしいストーリーをいただいて、そしてここにいらっしゃる日本で30年以上経歴のある俳優さんたちとともに、今回誇りをもってこの作品を紹介したいと思います」と挨拶した。
また、上映後は5分以上にもわたってスタンディングオベーションが鳴り止まない状態に。その後行われた囲み取材では、河瀬監督は「こういう形で上映できて嬉しかったです。上映後のみなさんの温かい反応に感謝します」とコメント。
樹木は「すごく恥ずかしかったです。大勢の前で姿をさらすなんて……。ガマの油のガマが脂汗をかいたような気分です(笑)」と話すと、映画祭で観客として自身の出演作を見るのは初めてだったそうで、「自分の姿をなるべく見ないようにしているので、どうして役者やっちゃったのかなって。72歳を超えるといろんな姿を見てきたので、素直にあまり思えないのですけれど、ああこういうことだったんだなって(映画を見て)素直に思いました」と述べていた。
『あん』は5月30日より全国公開となる。
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