(…前編より続く)
○【6位予想】『メイズ・ランナー』
ジェイムズ・ダシュナーのティーン向けベストセラー小説を映画化。謎の巨大迷路に閉じ込められた若者たちの脱出劇をスリリングに描いたサスペンス大作。
・【週末シネマリサーチ】(前編)『イニシエーション・ラブ』が『シンデレラ』V5阻止の一番手! X JAPANギタリストhideのドキュメンタリー映画が超大穴!
全米では初週で約3250万ドルを叩き出し首位スタート。若者たちの運命の行方、ティーンへの訴求という意味で、比較対象になるのが『ハンガー・ゲーム』(12年)や『ダイバージェント』(14年)か。『ハンガー・ゲーム』は全国565スクリーンで公開され、動員7万1000人、『ダイバージェント』は全国199スクリーンで動員3万人という結果だった。
今週18日、現役続行を表明したフィギュアスケート選手の浅田真央。その4日前に、姉の浅田舞が本作の公開記念イベントに出席し、妹・真央とのエピソードを披露して話題になった。また公開を記念して5月24日(日)まで、渋谷駅地下を仮想迷路に見立てた特別企画が開催されるなど、ジンワリと人の潜在意識に作品を植え付けるプロモーションを展開。7〜9万人の動員に期待だ。
▲【8位予想】『チャッピー』
映画『第9地区』のニール・ブロムカンプが監督。ヨハネスブルグを舞台に、人工知能を搭載したロボット・チャッピーが、ストリートギャングたちと共に繰り広げる戦いを描いたオリジナルSFアクション。
ブロムカンプ監督作品は『第9地区』(10年)が全国204スクリーンで、動員12万人、『エリジウム』(13年)が全国323スクリーンで動員11万人と安定した数字を残している。全米では初週に興収1334万ドルを稼ぎ首位発進したものの、過去の2作品と比べると『第9地区』の35.8%、『エリジウム』の44.7%と物足りない。全米の数字がそのまま結びつくとは言えないが、大きなプロモーション展開もみられず、上映館は約230館とそろったが過去作品よりは割引の印象。5万人が目安か。
△【10位予想】『hide 50th anniversary FILM 「JUNK STORY」』
1998年に急逝したX JAPANのギタリストhideの生誕50周年を記念して製作されたドキュメンタリー映画。
劇場数は50館。公開に先立って5月2日に行われたhideメモリアルイベント「hide FILM ALIVE〜hide Memorial Day 2015」では2回の公演で約2000人が来場。改めて熱狂的ファンの多さを再認識させられた。2014年12月に公開された人気ロックバンドBUMP OF CHICKENのライブツアーを追ったドキュメンタリー映画『BUMP OF CHICKEN“WILLPOLIS 2014”劇場版』が全国20スクリーンにも関わらず約2万2000人動員。一概には比較できないが、アッと驚く数字を記録しても何ら不思議はない。
【注目シネマ】
×『リピーテッド』
イギリスのベストセラー小説「わたしが眠りにつく前に」をニコール・キッドマン、コリン・ファース出演で描いたミステリー映画。
上映館数は30館足らずと、動員数で大きな数字を記録することは難しそうだが、オスカー俳優の共演は食指が動く。ニコール・キッドマン主演作は『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』(14年・ギャガ)が全国199スクリーンで動員6万4000人という記録がある。
(文:磯部正和/映画ライター)
磯部正和(いそべ・まさかず)
雑誌の編集、スポーツ紙を経て映画ライターに。基本的に洋画が好きだが、仕事の関係で、近年は邦画を中心に鑑賞。本当は音楽が一番好き。不世出のギタリスト、ランディ・ローズとの出会いがこの仕事に就いたきっかけ。
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