(…前編より続く)
〇【3位予想】『PAN 〜ネバーランド、夢のはじまり〜』
ジェームス・マシュー・バリーの「ピーター・パン」をモチーフに、永遠の少年ピーター・パンの生い立ちからネバーランドに旅立つまでの秘密を描いたファンタジー映画。『アンナ・カレーニナ』(13年/ギャガ)や『プライドと偏見』(06年/UIP)などのジョー・ライト監督がメガホンをとり、黒ひげ役をヒュー・ジャックマンがつとめる。
1億5000万ドルという巨額な制作費が話題となっている本作だが、全米で10月に公開されると、オープニング興収で約1500万ドルという結果。この数字は“大いなる期待外れ”と報道されるなど、さい先の悪いスタートを切った。
約340館での公開と数はそろった。10月1日にはジョー・ライト監督をはじめヒュー・ジャックマン、リーバイ・ミラーらがプロモーションのために来日。ジャパンプレミアでは、日本語吹き替え版主題歌をつとめた松田聖子と共に作品のアピールを行い、メディアを賑わせた。今夏は洋画大作が目白押しでランキング上位を占めたが、秋に入り邦画が優勢に。『アントマン』(ディズニー)が初週土日14万人、『マイ・インターン』(ワーナー)が13万人。10万人が目標ラインか。
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▲【5位予想】『映画Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!』
人気アニメ「プリキュア」シリーズ劇場公開版第19弾。2月からテレビ放送されている「Go!プリンセスプリキュア」の劇場版であり、シリーズ史上初の3本立てで上映される。
東映の安定コンテンツ。近作はやや動員数が落ちてきているものの、『映画プリキュアオールスターズ 春のカーニバル♪』(15年)が全国213スクリーンで初週土日動員が11万2000人、『映画ハピネスチャージプリキュア!人形の国のバレリーナ』(14年)が全国210スクリーンで、初週土日動員8万5000人と集客力はある。
本作も約210館と劇場数は変わらず。作品ごとにスタイルが違う3本立てと話題も豊富。10万人前後の集客は十分見込めるだろう。
△【8位予想】『機動戦士ガンダム THE ORIGIN II 哀しみのアルテイシア』
「機動戦士ガンダム」のキャラクターデザインをつとめた安彦良和が総監督としてアニメーション化した『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』第2弾。シャア・アズナブルとセイラ・マスの過去を描く。
前作『機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル』は全国13スクリーンでの公開ながら、動員5万6000人という驚異的なスクリーンアベレージを叩き出し大いに話題になった。本作も劇場公開数や2週間限定という条件はほぼ一緒。5万人前後は固いだろう。
【注目シネマ】
*『WE ARE Perfume WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』
結成15周年、メジャーデビュー10周年を迎えたテクノポップユニット「Perfume」の海外ツアー「Perfume WORLD TOUR 3rd」と「SXSW 2015」の裏側に迫ったドキュメンタリー。
音楽バンドのドキュメンタリー映画は『Mr.Children REFLECTION』(15年/日活)が全国95スクリーンで9位、『BUMP OF CHICKEN“WILLPOLIS 2014”劇場版』(14年/東宝映像事業部)が全国20スクリーンで週末土日動員2万2000人で9位という結果が出ている。本作は約70館での公開。ランキングに食い込むだけの潜在能力は十分にある。
(文:磯部正和/映画ライター)
磯部正和(いそべ・まさかず)
雑誌の編集、スポーツ紙を経て映画ライターに。基本的に洋画が好きだが、仕事の関係で、近年は邦画を中心に鑑賞。本当は音楽が一番好き。不世出のギタリスト、ランディ・ローズとの出会いがこの仕事に就いたきっかけ。
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