自分を見失っていた ウィル・スミスが平手打ち騒動以来の苦悩語る

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ウィル・スミス

謙虚さが必要だった、との厳しい声も

ウィル・スミスが11月30日(現地時間)、今年3月のアカデミー賞授賞式でクリス・ロックを平手打ちして騒動になって以来、初めて公の場に姿を現した。

スミスは30日、AppleTV+で9日から配信される新作『ウィル・スミス 自由への道』のプレミアに出席、妻のジェイダ・ピンケット・スミスと息子のトレイ、ジェイデン、娘のウィロウと家族揃ってレドカーペットを歩いた。

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スミスはこのイベントを控えた28日(現地時間)、アメリカのTV番組「The Daily Show With Trevor Noah(原題)」に出演、インタビュアーとして定評のあるホスト、トレヴァー・ノアを相手に、3月に事件を起こして以来の苦悩を語った。

「いろいろなニュアンスや複雑な事情がありますが、結局のところ私は……自分を見失ったのです」とスミスは振り返り、妻の容姿をジョークのネタにしたロックをステージ上で平手打ちした瞬間について「私が言いたいことは、誰が何を経験しているかなんてわからない、ということでしょうか」と語った。「人にどんなことが起こっているかなんて、わからないものです。そして私にはあの夜、何かが起こっていた。でも、それは私の行動を正当化するものでは全くありません」

このインタビューについてはアメリカでは賛否が分かれている。People誌によると、ベテランの映画関係者はスミスの発言について、「彼はいい仕事をしていると思いましたが、2つ気になることがありました。2度と謝罪を口にしなかったこと、クリス・ロックについて語らなかったことです。もしかしたら敢えてなのかもしれないが、彼が『私は自分を、欠陥のある人間として受け入れなければなりません』と言った時、自分を解放しているような感じが少しだけしました。彼は落ち込んでいたのでしょう。ただ、もう少し謙虚さが必要だった」と感想を述べた。

別のPR関係者は「観客は彼が大好きだし、業界も彼が大好きです」としたうえで、「あの平手打ちの大きな痛手は、彼が我々の世代で最も愛されている俳優の1人だったことです」と語る。「今日や明日(はっきり言えば今年のオスカー・シーズン)ではないかもしれませんが、あの瞬間が恐ろしいものだっただけに、人々は本当にあれをなかったことにしたい、前に進みたいと願っています。クリス・ロックはその点で賞賛に値します。もし、彼が違う方法を取っていたら……彼にはそうする権利がありました……、事態は違うことになっていたでしょう」と、叩かれたロックが怒りを見せずにそのまま司会進行を続けたことを評価した。

スミスは28日にFOX 5のインタビューも受け、事件を受けて彼の主演映画を見ることを躊躇う観客がいるかもしれないということについて、「完全に理解できます」とコメント。「心の準備ができていないというのなら、私はそれを絶対的に尊重し、彼らが準備できていないということを許します」と語った。そして、「私が深く心配しているのは私のチームについてです」と自身のスタッフの存在を挙げ、「このチームの人々ははキャリア上最高の仕事をしてきてくれました。私が深く願うのは、私の行動によって、チームまでが罰せられないことです」と話している。

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