2016年の映画界はどんな作品が話題になりそうか。ヒットしそうな話題作をシーズンごとに見てみる。
正月第2弾作品には、スティーブン・スピルバーグ監督×トム・ハンクスのコンビで米ソ冷戦下を舞台にしたサスペンスドラマ『ブリッジ・オブ・スパイ』や、『オーシャンズ』の製作陣によるネイチャードキュメンタリー『シーズンズ 2万年の地球旅行』、10年ぶりに復活する人気シリーズ『さらば あぶない刑事』、人気ドラマの映画化『信長協奏曲』などがラインアップされている。
春休みは、今年興収39億円の大ヒットを記録した『映画ドラえもん』の新作『新・のび太の日本誕生』が本命と目される。他の話題作には、ピクサーアニメーションの新作『アーロと少年』、今年大ヒットした人気マンガの映画化続編『暗殺教室〜卒業編〜』、広瀬すず主演で累計販売部数1400万部突破の人気少女マンガを2部作で描く『ちはやふる –上の句・下の句-』、夢枕獏の山岳小説を岡田准一、阿部寛、尾野真千子で描く『エヴェレスト 神々の山嶺』、人気アメコミヒーロー映画『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』などがある。
ゴールデンウィーク興行は、今年興収45億円の大ヒットを記録した『名探偵コナン』の新作『純黒の悪夢(ナイトメア)』が一番手。他の話題を見ると、アニメ映画では『遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENTSIONS』、邦画実写では人気マンガを実写化した『テラフォーマーズ』『アイアムヒーロー』がある。一方、洋画では人気アメコミヒーロー映画『キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー』やディズニーアニメーション『ズートピア』が控える。
夏興行は大ヒット作の続編が相次いで公開される。2010年に118億円をあげた『アリス・イン・ワンダーランド』の続編『アリス/スルー・ザ・ルッキング・グラス』、03年に110億円をあげた『ファインディング・ニモ』の続編『ファインディング・ドリー』が登場。12年に68.7億円をあげた『ONE PIECE FILM』の新作『GOLD』もある。また久々に復活する洋画シリーズ作が2本。主役をウィル・スミスからリアム・ヘムズワースにバトンタッチして20年ぶりに復活する『インデペンデンス・デイ/リサージェンス』、主人公を男性から女性に代えて27年ぶりによみがえる『ゴーストバスターズ』だ。この他、邦画では『シン・ゴジラ』や、『るろうに剣心』の大友監督の新作『秘密』がある。
秋は、トム・ハンクスが『天使と悪魔』以来7年ぶりにラングドン教授を演じる『インフェルノ』が控える。冬は、『ハリー・ポッター』の5年ぶりの新シリーズ『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』、『スター・ウォーズ』のスピンオフ作品『ローグ・ワン(原題)』、『永遠の0』の岡田准一と山崎貴監督が再びタッグを組むベストセラー小説の映画化『海賊と呼ばれた男』もある。また公開時期は不明だが、人気マンガを再び映画化する『デスノート2016』もある。文:相良智弘/フリーライター)
相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。
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