有村架純が主人公の夏美を演じた『夏美のホタル』が6月11日に公開となり、新宿シネマカリテで行われた初日舞台挨拶に、有村をはじめ、夏美の恋人・慎吾役の工藤阿須加、過去に事故で傷を負ってしまった心優しい小さな商店主・恵三役の光石研、その母親・ヤスエ役の吉行和子、原作の森沢明夫、廣木隆一監督が登壇した。
有村は、思い出に残っているシーンについて「慎吾と部屋で2人きりのシーン。2人は恋人同士でお付き合いも長い設定ですが、落ち着き過ぎても良くない、慣れすぎても良くないという距離感や関係性は難しかったです」とコメント。
光石は本作について「廣木組は映画の時間が流れている現場で、嬉しかったです。吉行さんとも親子役で光栄でした。有村さんを家族で受け入れるのも至福でした」と語り、吉行も「場所も素敵なところで、役者のみなさんも新鮮な演技をなさるので、元気になりました。夏美ちゃん(有村)が目の前でパクパクとスイカを食べるのが可愛くて、お芝居とは思えない嬉しい時を過ごしました」と振り返った。
また「出会ってくれて、ありがとう。思いを繋ぐ物語」という、親から子、子から親など、出会いから思いが生まれる本作のキャッチコピーにちなみ、大人の登壇者たちから、若手の有村と工藤にメッセージが送られることに。
光石は「工藤くんは本当に真面目な方。ふざけた人が真面目に振る舞っても、メッキがすぐはがれますが、 工藤くんは芯から真面目な方で。かけがえのないものだと思います。いつまでも忘れずに俳優生活を送っていって欲しいと思います。お父さん役には光石研をすすめてください(笑)」との言葉を贈り、吉行は「2人とも素敵で以前からファンで、すごく自然でいいですね。これからどんどん冒険して、たくましくなっていって欲しいと思います」とエールを贈った。
これに対し工藤は「自分で言うのもなんですけど、真面目だけが取り柄で、1つのことに集中するタイプ。光石さんの言葉を胸に、これから頑張っていきたいと思います。父親役は光石さんに頼もうと思います(笑)」と回答。有村は「直接、言葉をいただく機会がないので嬉しいです。現場では(光石さんと吉行さんの)その場の空気を巻き込む力がすごくて、自分もそういう風になれるように勉強させていただきたいです」と感謝の言葉を口にした。
最後に有村は「親が子どもをどう思っているのかを再確認できる映画です。私は今、親と離れて暮らしていますが、より深く親を愛していきたいなと思えましたし、親の立場の方もこの作品を見ると子どもを愛したいと思うのではないかと思います。大きな公開規模の作品ではありませんが、こういう会場にすごく合う、世界観に入り込めると思います。家族の繋がりや、人の愛情の深さをみなさんに感じ取っていただけたら嬉しいです」と挨拶した。
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