・…前編「“響きがなんかカッコ良くね?”で命名!『ブレードランナー』は雰囲気カッコいい映画」より続く
【元ネタ比較】『ブレードランナー 2049』中編
職人監督リドリー・スコット
流行を敏感に取り入れアート映画を作成
SF映画の金字塔『ブレードランナー』の35年ぶりとなる続編『ブレードランナー 2049』が公開される。
1作目の監督リドリー・スコットは『ブレードランナー』を機にアート系監督の仲間入りを果たしたように見られたが、実のところは実弟の『トップガン』のトニー・スコットと本質は変わらない職人監督だと筆者は思っている。当時はジャン・ジャック・べネックスらフランス映画界の新しい波や、アメリカでもジム・ジャームッシュなどアート系映画がもてはやされた時代。リドリー・スコット監督は当時の流行を敏感にとらえて、アート系っぽい作品として『ブレードランナー』を仕上げたんじゃないだろうか。
・ハリソン・フォードが来日!『ブレードランナー』続投の決め手語る
そのためか、映画『ブレードランナー』と原作小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』ではずいぶんと雰囲気が違って内容も違い、原作はもっとハードでシニカルなものだ。
原作ではバウンティハンターの色が強く、デッカードには妻がいるのだが、彼女からレプリカントを殺す汚い仕事をして賞金稼ぎをしている下卑た男というようになじられている。それでも、彼は臆することはなく渡り歩き、映画版では重大なタブーのように扱われているが、レプリカントのレイチェルと簡単にセックスもしてしまう。
映画版のハリソン・フォード扮するデッカードはシブくてクールな男のようだが、原作の彼はとんだダーティーヒーローなのだ。しかし、アナーキーなところがカッコよく、だからこそ応援したくなる(後編へ続く…)。
・後編「そういう方向性は要らないんだけどなぁ〜、と萎える原作ファン」に続く…
『ブレードランナー 2049』10月27日より全国公開中。
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