リビング キッチン
テレビ 収納 
テレビ 収納
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巣ごもり需要やテレワークでより効率的な住まいを求め、転居や間取り変更を検討しているご家庭も多いと思う。リビング、ダイニング、キッチンの関係性を見直す逆転の発想が現れた。テレビ収納を間取りのど真ん中にもってくるTOYO KITCHEN STYLEの「リビングコア」がそれ。

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TOYO KITCHEN STYLE(トーヨーキッチンスタイル)は、名古屋に本社を持ち、岐阜県関市の自社工場を生産拠点とするステンレスキッチンの製造にはじまるキッチンブランド。近年は、2014年に社名をTOYO KITCHEN からTOYO KITCHEN STYLEに変えたことが象徴するように、テーブルやソファ、収納に照明といったインテリアのほかアパレルまでを手がけ、衣食住すべてを包括提案するブランドとなった。“「住む」をエンターテインメントに”というキャッチは伊達でない。

同社はキッチンブランドの中でも一見奇抜とも思える提案とビジュアルで熱狂的なファンが多い。今回の提案も原点帰りの発想で“ゼロ動線”と“コンパクト化”を空間単位で追究。調理、食事、寛ぎをひとつの空間として捉え、収納家具「イゾラ」を中心としたLDKを「リビングコア」と定義した。

日本の狭小空間において、キッチンや収納を壁付けして中心に空間を確保しようという伝統志向と逆転の発想。実際やってみたら沢山のメリットがあることがわかるだろう。

LDKの中心を構成するTV収納家具=コアデバイス

同社がコアデバイスと呼ぶ「イゾラ」は、LDKの3つからアクセスできる収納。リビングにとってはテレビ収納でありワインセラー、ダイニングにとっては食器棚、キッチンにとっては冷蔵庫や冷凍庫と、3エリアをつなぐHUBともいえる存在に仕立てた。テレビはLG製の48インチまたは49インチがピッタリ収まり、裏側にはBDレコーダーや配線を隠せる。

高さも140cm程度に抑えることで、細長い脚部と相まって、パーテーションのような抜け感がある。他のエリアにいる家族らの気配を感じながらも自分の好きなことをして過ごせば良く、必要なときにもコミュニケーションがとりやすい。

この考え方は、巣ごもり時代にいたって家族が家庭に戻ってきた昨今の住宅にとってヒントとなる。必要な場所への動線が最短であると同時に、動線が少ないため空間が広く使える。

ゼロ動線キッチン自体も更に進化。同社が提唱する“Vランド”は、I型のように左右に移動しなくても、体の向きを変えるだけでシンクとコンロの間を行き来できる。さらに、洗い場でまな板作業と水切りが完了する独自の“パラレロシンク”によって、食材の待機スペースが不要となったのもスペースを節約できる要因だ。もちろんこのVランドには食洗機をビルトインすることもできるし、背面側にも収納スペースがあるのが嬉しい。

女性ひとり暮らしやDINKSにも好評

新たな意匠も採用された。同社伝統のステンレスでは、波形のリニアメタルや無垢のアルミを使ったウェーブハンドルがラインナップに追加された。

マーブルシリーズは、天然石のようなマットな質感ながら傷や汚れに強いハイプレッシャーラミネートを採用しており、近年人気であるモノトーン基調のシンプルモダンな空間に素材感をプラスしてくれるだろう。

今回さらに自由度を増した間取りに合うように、新たにシステムソファ「集(つどい)」が同デザインのクッションとともに発売された。ワッフルのようなファブリック仕立てで人気の製品「シェトランド」をカウチやコーナー、スツールなど5つのパズルに展開。これらを自由に組み合わせることができ、転居はもちろん、巣ごもり時代で家にいる家族が増減する場合にも対応しやすい。こうしたシステムソファも近年のトレンドであるが、「リビングコア」という間取り提案を伴ってますます説得力が増す。

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海外のアイランドキッチンはたしかに見栄えがするが、実際に日本の狭小空間にマッチさせるのは難しい。とくに若いカップルのように、家族構成が今後も変わりゆく場合には、間取りに柔軟に対応できるLDK家具と「リビングコア」の考え方は参考になるだろう。

TOYO KITCHEN STYLEのショールームは、現在平常通り営業している。同社が海外から買い付けた照明等のインテリアグッズも含めて意外とリーズナブルなので、ほかとはひと味違ったLDK探しにぜひ訪れてみて欲しい。(文:fy7d)