香港・日本で共同製作されるドキュメンタリー映画『BlueIsland 憂鬱之島』が、1月6日よりクラウドファンディングサイト「A-port(エーポート)」で資金を募ることが分かった。
本作は文化大革命、香港の60年代の反植民地闘争、1989年の天安門事件をテーマにした社会派映画。天安門事件を経験して自らを脱走兵と戒める林耀強、文化大革命から逃れるために命を懸けて海に飛び込み恋人と共に海を渡った陳克治、「中国人」から「世界人」となって抵抗者から経済人へ変わった石中英。違う時代を生きた実在する3人を、ドキュメンタリーとドラマを融合させて描く。
監督は、映画『乱世備忘 僕らの雨傘運動』(16年)の陳梓桓(チャン・ジーウン)。製作は任硯聰(ピーター・ヤム)と蔡廉明(アンドリュー・チョイ)。小林三四郎(太秦株式会社代表)と馬奈木厳太郎(弁護士・プロデューサー)が共同製作プロデューサーに名を連ねる。
陳監督は本作について「青年時代に抗争に身を投じた実在の3人の人物の生活をドキュメンタリーとして記録、さらに彼らの思い出と傷跡をドラマで再現しています。そこに今の香港の社会 運動のさまざまなシーンを散りばめ、自由と公正を求める信念が各世代の人々に与える影響を、映像によって探ろうとしました」と解説。
クラウドファンディングの開始にあたって「現在、新型コロナウイルスの影響で当初の予定より製作費が増大して、現時点でも製作費、そして日本での公開、世界に向け て展開するための資金が不足している状態です。日本のみなさまに映画の完成と香港、そして日本、そして世界に向けての展開の支援をお願いしたいと思っています」と述べた。
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・小林三四郎・馬奈木厳太郎による連名コメント:
香港では雨傘運動以後、一国二制度の理念と自由が徐々に蝕まれてきました。そして、逃亡犯条例への反対運動の200万人デモを経て、2020年7月1日に施行された国家安全維持法により、加速度的に香港の中の自由空間が狭められてきています。
私たちは「このまま香港の自由が弾圧されるのを、何もせず黙認するわけにはいかない」と考えています。
香港の中で悪戦苦闘している仲間たちを支援するため、私たち自身がハブの役目を担い、この日本からできるだけ広く、世界へ、香港の人々が肌で感じている閉塞感とそこから見出そうとしている希望を伝えたいと考えています。
・陳梓桓監督コメント:
香港の雨傘運動を描いた『乱世備忘 僕らの雨傘運動』を完成させ、暫くして任硯聰(ピーター・ヤム)と蔡廉明(アンドリュー・チョイ)で『BlueIsland 憂鬱之島』の撮影を2017年に開始しました。
撮影を始めて1年半後の2019年、「逃亡犯条例」への抗議を発端とした民主化デモが始まります。若者たちが街に出て、先人たちの意志を継いで声を上げました。街を飛び交う銃弾と燃えさかる炎、催涙弾の白煙と放水車から吹き出す青い水。レンズ越しに記録された過去と現在と未来は、すべて1本の線でつながっています。
この映画は、青年時代に抗争に身を投じた実在の3人の人物の生活をドキュメンタリーとして記録、さらに彼らの思い出と傷跡をドラマで再現しています。そこに今の香港の社会運動のさまざまなシーンを散りばめ、自由と公正を求める信念が各世代の人々に与える影響を、映像によって探ろうとしました。
最近になり日本で『乱世備忘 僕らの雨傘運動』を配給してくれた太秦、馬奈木厳太郎弁護士が共同製作者として参加してくれることになりました。新型コロナウイルスの影響で、当初の予定より製作費が増大して、現時点でも製作費、そして日本での公開、世界に向けて展開するための資金が不足している状態です。ぜひ、日本の皆様に映画の完成と、香港、そして日本、そして世界に向けての展開の支援をお願いしたいと思っています。よろしくお願いします。
クラウドファンディング(A-port):https://a-port.asahi.com/projects/blueisland2021/
公式ツイッター: twitter.com/blueisland2021
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