大切にしていたのに、いつの間にかなくしてしまった物でできた島。そんな不思議な島に迷い込んでしまった少女の大冒険と成長を描いたCGアニメーション『ホッタラケの島〜遥と魔法の鏡〜』(8月22日より公開)の製作報告記者会見が、6月11日に東京・有楽町のホテルで行われ、綾瀬はるか、戸田菜穂、谷村美月らヴォイスキャストと佐藤信介監督、プロデューサーの亀山千広が出席し、映画について語った。
この映画は、フジテレビ開局50周年記念作品。「元となるのは埼玉県に伝わる民話で、古い物を大切にしようというテーマなど、とても日本的な作品になったと思う」と亀山。「すでにカンヌなどで見せているが、日本のアニメということもあり食いつきがいい。完成したら、とにかく世界に向けて売っていきたい」と語り、世界マーケットも視野に入れているようだ。海外にパイプのあるプロダクションI.G.が制作しているだけに、「I.G.は海外にも顔が利くので、8月22日の公開前にはいいご報告ができると思う」と自信をのぞかせた。
ヒロイン・遥に扮するのは綾瀬。「高校生の役なので、天真爛漫な感じを意識しました」と役作りについて語った。また、役名が自分の名前と同じことに関する質問には、「自分の分身みたいな気がして、愛着が、より一層増しました」と笑顔を浮かべた。
一方、その友人を演じた谷村は、「友だち役ということで、(遥との)関係性を出すことを意識しました。そして、優等生の役だったので、まじめな部分が出るようにもしました」と演技派らしいコメントを寄せた。
また、亀山は「一番こだわったのはスカートの長さ」と断言。「ギリギリ見えそうで見えないという、アニメには絶対必要なかわいらしいエロティシムズを意識した。綾瀬さん本人ではできないのですが、(このアニメでは)ギリギリ、パンツが見えるかな、みたいな。お客さんがワクワクするような……」と熱く語った後、「それでワクワクするのはボクらだけかもしれませんが」と自分でツッコミを入れていた。
映画にちなみ、大切だったのに今はほったらかしにしてしまっている物があるかという質問には、「子どもの頃、100冊の小さい童話のセットがお気に入りだったのですが、今はどこにあるか分かりません」と綾瀬。谷村は、「数学はとても苦手なのですが」と前置きしつつも、「お仕事が忙しくて、中学生の時に、数学で勉強できなかった部分があるので、いつかそれを克服しないと……」と話していた。
映画自体はまだ完成していないが、この日は映像の一部がマスコミ向けに上映された。鮮やかな色彩感覚と透明感あふれる世界観が印象的だったが、綾瀬は「今まで見たことのない映像。よりリアルで不思議な感じです」と感想を述べた。また谷村も、「絵が立体的。5分ほどの映像でもズッシリと伝わる物がありました」と感激した様子で語っていた。
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