織田信長が築城した安土城。現在の貨幣に換算して約1000億円もの巨費を投じて作られた、前代未聞の巨大な城作りに関わった人々のドラマを描いた『火天の城』。8月5日にこの完成披露記者会見が行われ、西田敏行、福田沙紀、椎名桔平、大竹しのぶ、寺島進、河本準一と田中光敏監督、そして主題歌を担当した中孝介が出席、作品の魅力を語った。
城を貫く吹き抜けを作りたいという信長の要求に異議を唱える気骨ある宮大工・又右衛門を演じた西田。自分のウエストラインをチラ見し、「戦国時代にあるまじき体型ではありますが……」と言いながらも、「生と死が隣り合わせの時代に、人間同士が力を合わせてものを作るということに、大変なパワーを感じ、その命のきらめきを愛おしいと思った」と語り、前代未聞の築城に命がけで挑んだ職人たちの情熱に思いを馳せた。
又右衛門の下で働く若頭を演じた寺島は、「3カ月間、京都の東映撮影所で仕事をしました。あの界隈は美味しいお店が多いので、美味しい鍋をつつきながら、宮大工のチームワークを築きました」とニンマリ。一方、意外にも京都の撮影所は初めてだったというのが大竹。「水戸黄門さんがいたりして、撮影所は本当に楽しかった」と笑顔で語っていた。
「人の力を集めれば、こんな城ができるんだと思った」と感激気味に語ったのは河本。機械の力を借りずに巨大な城を築いた人々の物語を、「ぜひ草食系男子にも見てもらいたい」とコメント。女性が男性をもり立てる描写が印象的だが、「今はどうしても女性のほうが優勢なので、女性は少し引いて男性を支えるべき。うちの家庭でも少し男女関係が崩れているが、奥さんにも見ていただきたい、男はこうあるべきだ、妻はこうあるべきだと思っていただきたい」と、希望を込めて力説していた。
また、肉食系か草食系かという質問には、西田、大竹、福田、椎名が肉食。河本が雑食系で、寺島は「ナントカ系というのは大嫌い。心意気でいいじゃない」と話していた。
『火天の城』は、9月12日より全国公開される。
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