ごくごく平凡な高校生が、天才ギタリストと出会ったことから音楽の魅力にのめりこみ、歌の才能を開花させていく軌跡を描いた青春映画『BECK』。その製作報告会見が、3月30日にSHIBUYA-AXで行われた。
[動画]『BECK』 製作報告会見/水嶋ヒロ、佐藤健がギター猛特訓の成果を語る
会場にはファンも駆け付け、主題歌のひとつであるレッド・ホット・チリ・ペッパーズの「Around the world」が鳴り響くなか、キャストの水嶋ヒロ、佐藤健、桐谷健太、忽那汐里、中村蒼、向井理と堤幸彦監督が登壇すると、大きな歓声が上がった。
2009年の7月にクランクインし、8月末にクランクアップした本作。佐藤は「みんなに久しぶりに会って、いよいよか、と──9月公開なので、少し先ではあるのですが、とてもワクワクしています」と挨拶。
圧巻のライブシーンも見どころのひとつだが、天才ギタリストを演じた水嶋は、なんと楽器演奏が初体験!「かなりのプレッシャーがありましたが(笑)、テレビドラマがあったりしてあまり練習の時間がとれなった」と言いつつも、睡眠時間を削って練習に励み、「撮影のスタートまでには、ある程度になった。楽器指導の方もすぐそばで細かくチェックしてくれたので、十二分に力を発揮できたと思います」と自信をのぞかせると、監督も「完璧でした!」と太鼓判。監督はまた、ほかのメンバーに対しても「完璧でした」と断言していた。
同じくギター初体験だったという佐藤も「クランクインの1カ月位前に始めたのですが、毎日練習し、現場でも空き時間に弾いたりしていました。でも、努力したというより、ギターの楽しさにすぐに気づき、楽しいから弾いていた、みたいな感じでした」とコメント。ただし、佐藤は役柄上、最初はあまりギターが弾けない設定だったそうで、「そんなに気張ることなくできました」と話すと、記者席から「ラクだったんですね?」というツッコミが……。すると監督が、「そんなことないですよ。みなさん、血のにじむ努力をしていました。本当に血が出てましたから」とフォロー。佐藤も「そうなんです。指にもマメができましたから」と付け加えていた。
ドラマー役の中村もドラム経験がなく、家でも練習に励んでいたそうで「撮影中にスティックが折れたんですけど、僕がそれだけ頑張ったということ」と、自らの努力をアピールしていた。
若者たちの友情や成長を描いた感動作だが、ラストのライブシーンの撮影自体も感動的だったそうで、佐藤は、「台本上では、最初は土砂降りで、ライブが終わる頃に雨が上がる、という設定だったのですが、撮影中がまさにそうなったんです。みんなで、何か降りてきたね、ってしゃべってました」と、撮影中の“奇跡”について語ってくれた。
映画について水嶋は、「(原作者の)ハロルド作石さんへのリスペクトを常に掲げながら、原作ファンのみなさんの顔を思い浮かべながら一生懸命取り組みました」と、熱い意気込みを語った。また「14〜15歳の頃からロック漬け」という監督は、「(編集中の)映画を見た年配のスタッフの方もホロホロ泣いているのを見て、監督して良かったと本当に思いました。世代を越えてロックを楽しんでもらえる映画です」と自信をのぞかせ、「ロックに10代も50代もないです。ぜひよろしくお願いします!」と力強くアピールしていた。
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