警察内の闇を描いた問題作上映会で、阪本順治監督が尾行された経験を告白!
独立系映画館150館が参加する映画館大賞2010の特集上映が、4月22日にシネマヴェーラ渋谷で行われ、警察組織の問題点を浮き彫りにした問題作『ポチの告白』が上映された。ゲストには、特別部門「あの人の1本」でこの作品を選定した阪本順治監督と、同作品の監督・高橋玄が登壇。尾行された経験談も飛び出すなど、興味深いトークが展開した。
阪本監督が「志が高くても、挑戦する力がないとダメだと思っていたので、この映画は楽しめました」と選定理由について語ると、高橋監督は「この映画を撮った後、『これはウソでしょ?』と質問されるんですけど、元警察の人が『すべて本当です』と言うから、みなさん黙るしかなかったみたいですね」と続け、真実に迫った作品であることを説明していた。
1人の実直な警察官が、警察内の悪に染まっていく姿を描いた衝撃的な内容で、監督は、「危険な目にあったことは?」という質問に「特にありませんでしたね」と答え、借金取りに追われることのほうが危ないと苦笑い。だが、自主規制で上映を取りやめた劇場もあったそうで、「高知での上映では高知県警に連絡がいって、用もないのにパトカーがグルグル回っていました」とも話していた。
一方、阪本監督は尾行された経験を告白。金大中元韓国大統領の拉致事件を描いた『KT』を撮ったときに尾行されたそうで、「ほか弁を買いに行くときにも、ずっといました(笑)」と話していた。
『ポチの告白』は、DVD発売中。
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